インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

『らんまん』の台湾語

私は日本のテレビドラマにまったく明るくないのですが、妻はNHKの朝ドラ『らんまん』が大好きで毎日録画しては見ています。それで私も断片的におつきあいしているのですが(断片的なのでお話の流れがあまりよくわかっていません)、昨日は主人公の槙野万太郎が台湾の基隆(キールン)に到着して、現地の案内人と会うシーンがあり、そこで台湾語が聞こえてきました。

www.nhk.jp

到着早々、挨拶しようと万太郎が台湾語で“我是まきのまんたろう”と言ったら、台湾総督府の日本人に「日本語を推奨していますから」とたしなめられるも、その日本人が退去したあとに改めて台湾人の案内人・陳志明に挨拶していました。

你叫啥物名? Lí kiò siánn-mih miâ?(あなたの名前は何ですか?)
我的名是陳志明。Guá ê miâ sī Tân Tsì-bîng. (私の名前は陳志明です)
請多指教。Tshiánn to tsí-kàu.(どうぞよろしく)
※発音のアルファベットは“教育部臺灣閩南語常用詞辭典”に教えていただきました。

物語の時代背景は日本による台湾統治が始まって間もない頃のようで、ネットで調べたら槙野万太郎のモデルになっている牧野富太郎氏は1896年(明治29年)に台湾へ渡航したそうです。台湾統治が始まったのは1895年からですから、“日據時代”のごくごく初期なんですね。

それにしてもドラマで描かれる日本人の台湾蔑視がまあ露骨です。夜郎自大になっていた当時の日本人の世界観に、ドラマとはいえ胸が騒ぎます。護身用のピストルまで購入(実際にそうだったらしいです)というのも穏やかではありませんけど、植民地支配ってまさにそういうものなのでしょう。このさき、どんな話の展開になるのかな。さらに台湾語が登場するかしら。