インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

しまじまの旅 たびたびの旅 114 ……初めての沖縄と、ソーキそば、冷しレモン

日頃の行いが悪いという言葉は、こういうときに使うのでしょうか。最近身体の衰えが激しくて、縁起でもないけれど、なんとなく人生も終末に近づいているような気がするので、この夏、元気なうちに沖縄へ行くと決めていました。沖縄を飛び越した台湾へはもう何度も行っていますが、沖縄はまだ一度も訪れたことがありませんでした。自分の中ではなんとなく「宿題」のような場所だったのです。

そこで、仕事の算段などかなり前から画策して、8月1日から沖縄へ行くべく航空券も早割で購入していました。ところが天気予報によれば、よりにもよってその日に台風6号が沖縄本島を通過する予想が出ていて、航空機も全面欠航するおそれが。仕方がないので、予定を2日早めて今日の便に振り替えました。通常、台風などの不可抗力による航空便の変更は、搭乗日以降の日付であれば無償で行えるはずですが、前倒しとなると直前のキャンセル+新たに便を取り直すために追加料金が発生することになります。

でもまあ割高にはなっても、こうして沖縄まで来ることができたわけですから感謝しなければなりません。少しやり残した仕事があるので、沖縄まで資料を持ってきました。たぶん明日と明後日は台風で雨模様だと思うので、ホテルにこもって仕事を片付けたいと思います。とりあえず、那覇市国際通り近くのビジネスホテルを急遽予約して、今日の午後に到着しました。とてもよい天気ですが、風がちょっと出ています。台風の前兆かもしれません。でもそのせいか、東京よりもいくぶん暑さはやわらいで感じられました。

お昼を食べていなかったので、牧志公設市場近くにある沖縄そば屋さんに行ってみました。ここはいつも楽しみに拝読しているブログ『さんぺいの沖縄そば食べ歩き』さんで紹介されていて、いつか行ってみたいと思っていたお店なのです。

okinawasoba.hatenablog.com

か・な・り雰囲気のある商店街の路地奥(台湾の市場にも通じる雰囲気満載で、個人的にはかなり馴染みがあるというか落ち着くわ〜、な雰囲気です)にある「田舎 公設市場南店」です。この店構え、そしてソーキそばの普通盛りが480円という衝撃のお値段。

沖縄そば、それもきちんとした沖縄そばを食べたのは、おそらく数十年ぶりだと思います。新宿駅東口のアルタの裏あたりに「沖縄そば やんばる」というお店があって(いまもあるはず)、新宿で飲んだ帰りに食べた覚えがありますが、それっきり。数十年ぶりの沖縄そばは、それはそれは美味でした。でっかいソーキが二つも乗っていて、軟骨ともども、というかスープの最後の一滴まで完食してしまいました。紹介してくださったブログ『さんぺいの沖縄そば食べ歩き』さんに感謝です。

食べ終えて牧志公設市場を通り抜けようとしたら、入口の脇に「冷しレモン コーヒー」と書かれた小さなお店が。公設市場はきれいなビルになっていますが、この味のある看板からしてずっと昔からここで商売されているのかしら。1杯120円の冷しレモンを飲みながら、お店の前の長椅子でひと息つきました。注文したときに「砂糖、入れますね?」と聞かれたので思わず「はい」と答えちゃいましたが、そんなに甘くはなく、ソーキそばのあとにぴったりの爽やかな味わいでした。

初手からこんなにおいしいソーキそばと冷しレモンにありつくことができたのですから、日頃の行いはけっこうよかったのかもしれません、私。