昼ご飯も忘れてMoMAに入りびたっていたせいで夕方まで何も食べずにいたので、グリニッヂ・ビレッジのCorner Bistroというイギリスのパブ（行ったことないけど）みたいな店に行く。みなさんカウンターや立ち飲みでビールをちびちびやっているという、まさにパブふうのお店。なかにでっぷり太ったオヤジさんがいて、おそるおそる「ビールありますか」と聞くと、黙って上を指さす。薄暗い天井近くに簡単なメニューの額がかかっていて、どうやらオリジナルのビールが「エール」と「ダーク」の二種類、ほかにバドワイザーやハイネケンなどの小瓶が何種類かあるようだ。
「ダーク」を注文。それと「ビストロバーガー」に「フレンチフライ」。ハンバーガーはこれこそアメリカという感じのシンプルな、上にベーコンがどっさり乗ったタイプだった。ハンバーグ自体もかなり大きく、横に添えてあるパンの上半分を乗せて、バス・ハーモニカを抱えるような形で大口を開けるが、とてもじゃないがかみ切れないくらい分厚い。結局上から掌でぐいぐい押さえて豪快にいただく。う、うまい。たしか六ドルだったと思ったが、かなり安いんじゃないかな。
ビールをお代わりしてかなりねばっていたら、だんだん付近の大学生らしい若者でごった返してきた。カウンターにはこれも近所のご隠居らしきおじいさんが何人か座っていて、一杯のビールをなめるようにちびちびやりながら、常連さん同士で世間話したり、オヤジさんと野球の試合について話したりしていた（たぶん）。なかなかほのぼのとした、いい感じのパブでした。
