インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

肥満とBMI

ビジネスパーソンの年中行事、健康診断の結果表を受け取って一喜一憂したり、同僚の結果表と比べて「お前ヤバいんじゃないの」「なんでアンタに見せなきゃなんないのよ」「さあ今日から思う存分飲んで食べるぞ」などと大騒ぎしたりの季節が今年もやってまいりました。

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https://www.irasutoya.com/2016/02/blog-post_467.html

私はここ数年、総合所見が堂々の「C」で推移しています。各検査項目はほとんどが「A」で、メタボリックも「非該当」なんですけど、血圧だけが上下とも高くて足を引っ張っています。しかしまあ、高血圧の基準についてはいろいろと医療業界の「大人の事情」的な話が絶えませんから、減塩など生活習慣に気をつける程度であまり気にしていませんし、降圧剤なども服用していません。

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それはさておき、今年の結果表で「おや?」と思ったのは、「肥満度」という項目の数値が 1.0%から 7.1%に急上昇していたことです。「BMI(Body mass index)」も 23.6で肥満の一歩手前(25以上が肥満です)。なんでこうなったかというと、筋トレした結果体重が 5kgほど増えたからです。肥満度は「(実測体重 − 標準体重)÷ 標準体重 × 100」で、BMIは「実測体重 ÷ 身長の二乗」で計算されるんですけど、成長期でもない我々は身長が変わらない以上標準体重も変わらないので、体重が増えればそのぶん肥満度とBMIも増えることになります。

でもこれって少々雑じゃありません? だって本当に肥満かどうかを判定し、体重コントロールの目安とするなら、例えば体脂肪率とかも加味したデータであるべきですよね(家庭用の体重計でだって測れるんだし)。現在の健康診断では(というかうちの事業所だけなのかもしれないけど)体重が筋トレなどの運動で増えようが生活習慣などの原因で増えようが、ひとしなみに「太った」として扱われちゃうのです。

……てなことをジムのトレーナーさんと雑談している時に話したら、「そうですよ。だから僕なんか『週七』で筋トレしてた現役選手の頃は毎年『超肥満判定』されてましたよ」とおっしゃっていました。そして「なんでBMIみたいな単純な基準が、何十年も変わらずに健康診断で使われているんでしょうね」とも。健康診断の結果は、もちろん血液検査や尿検査など大切な項目もありますけど、身体計測の項目についてはあまり一喜一憂しなくてもいいんじゃないかと思いました。

そういえば私たちが小中学生の頃は「座高」なんて項目がありましたけど、廃止されたそうですね。「足の長さ」が分かるってんで、みんなでバカみたいにキャーキャー騒いだことを思い出しました。