インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

なにこれ。もっとやらせてくれ。

肩こりと腰痛の予防、それに不定愁訴の軽減を目的にトレーニングに通いだしてほぼ一年。最初は体幹トレーニングや体のバランス調整的なメニュー中心だったのですが、途中からトレーナーさんの勧めもあって筋トレをメニューに加えました。長年腰の治療でお世話になっているカイロプラクティックの先生からも、「ある程度筋肉があったほうが、腰椎に直接負担をかけすぎない(筋肉でサポートできる)という意味で腰痛になりにくいですよ」とも言われていたので、これは渡りに船だなと思って。

最初は「筋トレ」に対して「マッチョ」とか「ボディビル」とか「ピチピチタンクトップにタンニングマシンで黒々と焼いたテカテカの肌」みたいなイメージがあって(どんだけ偏ってるんだか)、ちょっと尻込みしていたんですけど、今ではすっかり楽しくなり、毎回嬉々としてダンベルやバーベルに向き合っています。

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https://www.irasutoya.com/2013/03/blog-post_9904.html

筋トレ、特にベンチプレスのように比較的ハードなものは、たしかにきつくはあるのですが、そのぶん一種の爽快感があります。自分なりに実感できている爽快感は主に次の三つです。

他のことを考える余地がない

ベンチプレスなど「重量に直接向き合う系」の筋トレは、少なくともそれに取り組んでいる間は他のことを考える余裕がありません。トレーナーさんが常にギリギリの荷重を設定してくれるからです。たとえば12回を3セット挙げる場合、その合計36回でぎりぎり挙げきれるかどうか、最後の数回はほとんどムリ、というくらいの荷重に設定されます。

常にギリギリの状態で上げているので、全神経をそこに集中させており、他のこと、たとえば仕事の進捗や人間関係など、煩わしいことは一切考えられないのです。こういう状態はなかなか自分一人で作り出すことは難しい。トレーナーさんがいて、その指示で動いているからこそそこまで自分を追い込めるのだと思います。

この歳になって成長を実感できる

私はベンチプレスを20kgからはじめました。20kgというのは単にバー(鉄棒)だけで左右にウェイトはついていない状態。最初から3セット挙がりはしましたが、それでも「けっこうきついな」という感じでした。

それが先日は40kgまできました。ベンチプレスの40kgといえば、私くらいの体重の初心者が平均的に挙げられるとされている荷重で、それほど大したことはありません。

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それでも、20kgのバーだけだったところから40kgまで荷重を倍に伸ばしてきたわけです。私くらいの中壮年層になると体力の衰えを感じ、若い頃にはできていたあれこれがだんだんできなくなっていく、普通にできたことができなくなっていく……という「イベント」が次々に現れます。

そんななか、逆に何かがどんどんできるようになっていく、成長を感じることができるというのは、とても嬉しいことです。もちろんそれは語学でも楽器でも何でもよいのですが、筋トレは荷重のkg数というシンプルな指標がどんどん伸びていくので、その成長を実感しやすいですし、他ではなかなか得難い喜びだと思います。

メンタル面も鍛えられる

これはトレーナーさんの存在が大きいのですが、プロのトレーナーさんはとにかく「さり気なくハードルを上げてくるのがうまい」。こちらがギリギリ挙げられる荷重をセットし、少し無理そうなら補助を入れたり、回数を減らしたり、荷重を数kg落としたり、逆に余裕をかましていると、すかさず荷重を上げたり、「はい、あともう1セット!」などと追加してくれたりします。

しかもこの「重量に直接向き合う系」は、途中で邪念が入って「ああ、だめだ」と思った途端に本当に挙がらなくなるんですよね。これがもう、見事なくらい「カクッ」と挙げられなくなる。それを避けるために、一度そのセットを始めたら、躊躇しない、挙げられるだろうかという疑念を差し挟まないというマインドセットが大切なんです。

単に「気合い」と言ってもいいんでしょうけど、もう少し地に足がついた感じというか、静かな闘志というか、自分の気持ちをそういうところに持っていくマインドセットを養うことができるような気がします。こういうのって、仕事にも活かせるんじゃないかなあと。

以前Twitterで拝見したこちらのツイートのように「なにこれ。もっとやらせてくれ」ですよ、筋トレって。

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