インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

30年ぶりにマニュアル車を運転した

ちょっと訳アリでMT(マニュアル)の自動車を運転する必要に迫られたので、自動車教習所でペーパードライバー訓練を受けることにしました。私が普通自動車の運転免許を取得したのはもう40年くらい前。当時はAT(オートマチック/オートマ)限定などの制度もなく(AT限定免許は1991年から登場したそうです)、当然マニュアル車も運転できる免許を持っています。

30歳くらいまでは田舎で毎日マニュアルの乗用車やトラックなどを運転していたのですが、その後公共交通機関が便利な東京に戻ってきて車を運転する必要がほぼなくなりました。同時にオートマ車全盛の時代に移行したので、たまに借りて乗る車もすべてオートマ車となり、マニュアル車の運転からはずいぶん遠ざかってしまいました。

教習所ではインストラクターさんの指導で、まずはクラッチとブレーキを踏んだ状態から車の起動、ローギアから「半クラ半クラッチ)」ののちアクセルを踏んで前進およびリバースギアで後退……を何度か繰り返しました。そののち教習所内のコースを何度も周回しながら2速、3速、4速のギアチェンジ、さらにはクランクやS字、坂道発進(いずれも懐かしい!)まで練習してから、一般道へ出て小一時間ドライブしました。

最初の半クラだけ「おおお〜こんなんだったっけ」と少しぎこちなさがありましたが、クラッキングやエンストをすることはなく、すぐに慣れました。ギアチェンジも、カーブなどでの減速を含めて、身体が操作を覚えていることにすごく驚きました。だってほぼ30年ぶりくらいで運転したんですから、マニュアル車。「手続き記憶(Procedural memory)」というんでしたっけ、こういう種類の記憶は。語学に応用できたらいいのに。

すぐ運転に慣れちゃったのでインストラクターさんもちょっと手持ち無沙汰な感じでしたが、ドライブ中は安全確認の方法とか、私の運転の癖とか(カーブを曲がる時に若干カーブとは反対側に振れてから曲がろうとする癖があるそうです)、いろいろとていねいに教えてくださいました。

それでも途中からは2人で「マニュアル車って楽しいですよね〜」「最近はオートマのトラックも登場していて、かえって運転しにくいとトラックドライバーからは不評らしいですよ〜」「普通運転免許はもうすぐATのみがデフォルトになって、AT限定免許はなくなる予定なんですよ〜」「EV全盛の時代や自動運転の時代になったら自動車そのものの意味が変わりますよね〜」みたいなクルマ談義になっちゃいました。

2週間後にもう1回教習の予約を入れてあるんですけど、どうしましょ。