インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

フィン・ユールとデンマークの椅子

東京都美術館でもうひとつ、「フィン・ユールとデンマークの椅子」展を見てきました。「ボストン美術館」展のチケット半券(というか、ART PASSのスマホ場面)を見せると300円割引です。

デザインの美しさで定評のあるデンマークの椅子を中心に、家具デザインの名品がかなりの数で出展されています。実際に座ってみることができるコーナーもあって、ここでアルネ・ヤコブセン、ハンス・J・ウェグナー、そしてもちろんフィン・ユールの代表作、そのほとんどに座ることができます。

以前コペンハーゲンの「デザインミュージアムデンマーク」へ行った際には、ここで展示されている多くの椅子を見ましたが、そのほとんどには座ることができませんでした。それがここでは座り放題。猛暑のせいかお客さんも少なめの静かな館内で、かなり興奮しながら(でもそこはそれ、冷静さを装って)あれこれ座り比べました。

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椅子によっては、そこまで座り心地ではないかな、というものもありました。欧米の方々の標準的な体格と違いがあるのかもしれませんし、それに実際に使う際には椅子に合ったクッションなどを使うものと思われます。そんな中でやはりいちばんよかったのは「ペリカンチェア」でした。これなら何時間でも座って本など読んでいられそう。

ペリカンチェアはくだんのデザインミュージアムで心を丸呑みにされて以来大好きになった椅子ですが、オリジナルは約100万円くらいするのでとても手が出ません(それにけっこう大きいのでうちの極狭アパートには置けません)。だもんで、ほかのお客さんがいないときに何度も座って、立ち去りがたい思いを残しながら美術館を後にしました。