インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

記憶にない寄附の受領書をもらった

先日、都内某所の大きな病院の財務部門から「寄附受領書」という書類が封書で送られてきました。「この度は、ご寄附を賜り誠に有り難うございました。下記の通り受領いたしましたことをここに証します」という内容です。こういう寄附受領書は確定申告の時などに使えるので大変ありがたいのですが、さて、私はこの病院に寄附をした覚えがありません。いったいこれは……?

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実はこの病院、以前妻がクモ膜下出血で入院したときにお世話になったところです。それであのときに何か寄附をしたかなと記憶をたどってみたのですが、健康保険の高額療養費支給申請*1をしたくらいで、病院の財務や会計部門との接点はありません。

私は「金は天下の回りもの」だと思っていて、なるべく社会に環流させたほうが回り回って自分のためにもなると信じています。それに、いま自分が曲がりなりにも平穏に暮らせているのは、無数の人々からなるこの社会に助けられ、生かされてきたからだとも。だから少額ながらよくあちこちに寄附やカンパをするのですが、銀行やクレジットカードの明細に当たっても、この病院に寄附した記録は見つかりません。まあ「いいこと」なんだから放っておいてもいいのですが、何となく気持ち悪いので病院のご担当者に電話してみました。

そうしたら、以前、顔面神経麻痺に対して投与されるステロイド薬の、投与基準について検証する研究に関するクラウドファウンディングにカンパした件だと分かりました。この研究をされている医師が、こちらの病院に所属されているのだそうです。

qianchong.hatenablog.com

ああ、これでスッキリしました。それにしても、家族が受診したことのある病院と、クラファン先の病院が偶然一致していただなんて、なにかこう「ご縁」のようなものを感じます。「ペイフォワード(Pay it Forward)」にも似て、「金は天下の回りもの」というスタンスは、ときおりこういう不思議なご縁を呼び込む、あるいは思わぬポジティブな循環を生むことがあって、なかなか奥深いものがあるんですよね。

www.nikkei.com

一昨日も「日本はいわゆる先進国の中で人々の寄附率が一番低い」という話をご紹介しましたが、いまの日本の閉塞感って、そういう「お金の風通し」の悪いところにも一因があるのかもしれない……というようなことを考えました。いささか自慢めいて恐縮ですが、これからも(額はしれていますが)ちまちまと寄附やカンパを続けていこうと思っています。

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https://www.irasutoya.com/2016/09/blog-post_26.html

*1:ちなみに、この制度を知らずに民間のお高い医療保険に加入している方は、制度の詳細を学んで保険料を見直されることをおすすめしたいです。もちろんご家庭の事情はさまざまですから一概には言えませんが、民間の医療保険と比べても遜色のないその内容に、きっと驚かれると思います。私も驚いて、家計を圧迫していた固定費としての医療保険はすべて解約しました。→医療保険って何だったんだ - インタプリタかなくぎ流