インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

あえて飲まない状態を楽しむ

「ソーバーキュリアス(Sober Curious)」という言葉を知って、ふと「お酒をやめてみようかな」と思い立ち、三週間が過ぎました。その間、一度もお酒を飲みませんでした。学生時代にお酒を飲み始めて以来、記憶にある限りこんなに長くお酒を飲まなかったのは初めてです。それくらいほぼ毎日、量の多寡はあれども飲酒をしていました。

きっかけになったのはこの『「そろそろ、お酒やめようかな」と思ったときに読む本』という、そのままずばりの題名の本です。帯の惹句に「禁酒は意思が1割、仕組みが9割」と書かれていますが、たしかに今回は特に意思の力で「お酒を飲まない!」という感じが自分にまったくありません。以前健康を気にして「休肝日」を設けたときは、かなり意思の力を動員しないと実行できず、継続もできなかったのですが、今回はなぜか、まるで憑きものがおちたように楽です。

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「そろそろ、お酒やめようかな」と思ったときに読む本

一方で仕組みですが、私の場合、今回の仕組みはいつでも炭酸水を作ることができるソーダストリームと、アウトライナーを使った「見える化」です。以前に休肝日を設けたときの経験から、私が毎日晩酌をしたくなる欲求のかなりの部分は炭酸の「シュワシュワ感」で充足できることに気づいていたので、今回は奮発してソーダストリームを買い、すぐに炭酸が飲める仕組みを作りました。炭酸に混ぜる果汁のたぐいも、飽きないように何種類か常備するようにしました。

見える化のほうはかなり単純で、アウトライナーに日付と「飲まなかった」という記録をつけていくだけです。自分を激励するために◎もつけました。これがアウトライナー上に日々蓄積していくのを見ていると、なぜか継続への意欲がわいてくるのです。ここに「飲んだ ×」が加わったら美しくないな……という気持ちが働くようで。

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いまのところ、スーパーのお酒売り場をスルーし、お酒の広告もスルーするようにして、ちょっとした意思の力は常に働かせるようにしています。でもなぜかもう、あまりお酒を飲みたいと思わなくなったんですよね。これもまた歳のせいかしら。

それになにより、身体の調子がいいのです。肌の調子が特に。私は若い頃から軽いアトピーがあって、背中などに湿疹が絶えなかったのですが、お酒をやめてから(その明確な因果関係はまだ分かりませんが)すっかり消えてしまいました。頭皮湿疹もけっこうあったのですが、こちらも皆無に。

ソーバーキュリアス、つまり「シラフでいることへの興味」ですから完全にお酒をやめたわけではなく、飲めるけれどあえて飲まない状態を楽しんでいるという感じです。今後もなにかの折には飲むかもしれません。それでも今のところは、この爽快な状態が楽しく、また新しい習慣を積み上げている感覚も楽しいので、お酒を飲まないことへのストレスは特にありません。できればこのまま、飲酒の習慣からフェードアウトできればいいなと思っています。