インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

「肥大」にやるせなさを感じる

えー、尾籠なお話で大変恐縮ですが、半年くらい前から尿に「赤いもの」が混じるようになりまして。といっても血尿というわけじゃないんです。細かな赤い粒といいますか、赤ワインの瓶の底に溜まる澱や酒石みたいなのがときどき尿に混じるのです。最初はたまに混じる程度で老廃物の一種かしらとあまり気にしていなかったのですが、だんだん混じる頻度が高くなるに従って怖くなりました。

こういう症状をネットで検索するのは禁物で、検索したが最後、恐ろしい症状や病名の数々が現れて夜も寝られなくなります。それでもこれは膀胱癌じゃないだろうかとか、腎臓に問題があるのだろうか、ついにオレも透析生活か……などなどと次々によからぬ不安が頭をもたげます。さいわい自宅近くに泌尿器や腎臓専門のクリニックがあったので、ネットで予約して受診することにしました。

クリニックでは、尿検査・血液検査のほかに、膀胱のエコー検査をしてくれました。診察室の椅子自体が後ろに倒れるとベッド代わりになり、下腹部をエコーで診断して、その画面がすぐにモニタに表示されます。しかも画像から膀胱に残っている尿の体積まで瞬時に計算されちゃう。しかもそれを自分も見ながら医師の説明を聞くことができるのです。尿検査も専用のトイレで楽に行えますし、普通の検査以外に「尿の勢い」なんてものを検査する機能もついたハイテク仕様です。

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https://www.irasutoya.com/2014/06/blog-post_2822.html

で、結果は、腎臓はいたって健康でなんの問題もなし。膀胱・前立腺ともに癌の可能性はなし。ただ、尿の出方が悪くなっていて、そのために老廃物が排出されにくくなっているのだろうとの見立てでした。その原因は「前立腺肥大(の傾向)」。何のことはない、加齢に伴う男性特有の、ごくありふれた症状とのことでした。うーん、ホッとしましたが、一抹のやるせなさも感じます。やはり順当にというか、相応にというか、着々と歳を取っているんですね。

とりあえず排尿をよくする薬を服用して様子を見ましょうということになりました。医師からは「特に大きな副作用はありませんが、射精障害が起きる可能性があります」とハッキリ顔を見据えて言われました。「でも特に身体に悪い影響はありませんから」。えーと、このシチュエーションでは……なんと返したらいいのかわかりません。

処方箋をもらって、帰りに調剤薬局に寄りましたが、いまは「お薬手帳」もスマホアプリになっていて処方箋と連動しており、アプリからデータを送ると薬局ではすでに調剤ができているというシステムになっています。もちろん病院のデータやこれまでの処方履歴もすぐにわかります。

ありがたいことに、私これまで病院や薬局とはほとんど無縁の暮らしを送ってきた(家族のために通ったことは多いですが)のですが、いや、病院や薬局って知らぬ間にこんな進化を遂げていたんですね。