インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

骨伝導ヘッドフォン

骨伝導ワイヤレスヘッドフォンを買いました。人間は耳の奥にある鼓膜が音によって振動し、さらにその奥の蝸牛、聴神経と伝わることによって音を聴いています。それ以外に頭骨の振動から蝸牛へ音を伝えることもでき、それを利用したのが「骨伝導」のヘッドフォン(らしい。こちらに詳しい解説があります)です。

自分の声を録音して聴いてみると「なんだか自分の声じゃないみたい」な気がしますが、これも自分の声を鼓膜と骨伝導の両方で拾っているために起こる現象だと聞いたことがあります。ともあれ、骨伝導のヘッドフォンは鼓膜を使わないため、耳の穴を塞がなくて済みます。その快適さを教えてくださったのが、渡辺由佳里氏のブログ「洋書ファンクラブ」で拝見したこちらの記事でした。

youshofanclub.com

渡辺氏はウォーキングやジョギングの際にオーディオブックを聴いてらっしゃるそうですが、「何よりもいいのが、雪が降る音や、小鳥のさえずりも聞こえるし、後ろからやってくる自転車も聞こえることだ。それなのにオーディオブックの音もちゃんと頭の中で聞こえている」と。これはいいなあと思って、私も購入してみたのです。

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実際に使ってみると、通常のヘッドフォンと変わらない音質でびっくりしました。それにイヤホンで耳の穴が塞がれている一種の圧迫感や、長時間ヘッドフォンをつけた時の痛みなどもありません。ヘッドフォン自体がものすごく軽いので、これはかなりストレスが軽減されて、なかなか爽快な感覚です。骨伝導ヘッドフォンの特徴として、大きな音やビートの効いた音楽などはちょっと側頭部が「こそばゆく」なるのですが、まあこれは慣れじゃないかなと思いました。

私は職場で仕事をしているときのかなりの時間を、イヤホンやヘッドフォンで耳を塞いで音を聴いています。それは教材用の音声であったり、学生が吹き込んだパフォーマンスであったりするのですが、そんなときに同僚から声をかけられても気づかず、何度もかけられてやっと気づいたり、結果的に無視しちゃってたりしていて、「なんだか感じ悪い」雰囲気になっていたんですよね。この骨伝導ヘッドフォンなら、そういう心配も無くなりそう。とはいえ、今は在宅勤務だからその長所はまったく発揮できないんですけど。

ワイヤレスですから充電しなければいけませんが、これはまあ今まで使っていたAir Podsと同じ。しかも同梱されていた充電用ケーブルは同じものが二本入っていて、これは何かの間違いかと思ったんですけど、そうか、自宅と職場のいずれでも充電できるようになるわけですね(そういう意味かどうかは不明ですが)。毎日充電ケーブルまで持ち歩くのは意外に面倒ですから、これはささやかながらも素敵な配慮だと思います。昔のMacBook Air電源ケーブルのように、マグネット式でカチッとヘッドフォンに接続できるのも気持ちいいです。

またヘッドフォン自体にボリュームボタンと、あと「マルチボタン」というのがついていて、これらの操作だけで再生と停止や選曲などができるのも便利です。お安くはないけれど、これは渡辺氏がおっしゃる通り「なぜもっと早くこれを使っていなかったのか!」という感じです。とりあえず、在宅勤務中の運動不足解消のためにやっているジョギングで使ってみようと思います。