インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

2018-07-01から1ヶ月間の記事一覧

しまじまの旅 たびたびの旅 54 ……瓦そばと角島大橋

北九州市の実家に帰省した機会を利用して、山口県の下関から角島あたりをドライブしました。角島大橋の周辺は、沖縄や台湾の離島を彷彿とさせる風景。お昼ご飯は、このあたりの名物だという「瓦そば」を食べました。熱した瓦の上に茶そばと錦糸卵と牛肉の炒…

人圧とダッシュおじさんについて

これはたぶん年齢のせいだと思うんですけど、ここ数年、人の多い場所に行くだけで気分が悪くなるようになりました。何というか、人の圧力みたいなものを感じるようになったのです。とりあえず「人圧」とでも呼んでおくことにします。まず通勤時の満員電車。…

「正しければ伝わる」わけではないです

先日の東京新聞朝刊特報欄に「世代を超えた社会運動は可能か?」という、とても考えさせられる記事が載っていました。 立命館大准教授の富永京子氏が若者への取材を通じて指摘する、大人(あるいは年長世代)と若者の政治や社会問題に対するスタンスの違い。…

ネット動画に見る通訳者のイメージ

先日Twitterで「 #一般人の方が時々誤解しておられること*1」というハッシュタグを見かけ、私もこんなツイートをしました。話せれば、訳せる。#一般人の方が時々誤解しておられること pic.twitter.com/ywcRh2KUaj— 徳久圭 (@QianChong) 2018年7月18日「話せ…

戦略的皿洗いのすすめ

先日京王線の電車に乗っていて、こんなのを見つけました。食器用洗剤「Magica(マジカ)」の車内広告です。magica.lion.co.jp 動画もアップされていましたよ。youtu.be 夫、史上初のセリフ「おっ、オレお皿洗おうか?」 妻、3年ぶりのセリフ「あ、ありがと…

語学の「財産使い果たし系」について

こんなことを言っちゃうと身も蓋もないのですが、ここ十年ほど在日華人や華人留学生と一緒に通訳訓練や日本語学習を行ってきて感じるのは、やはり語学の習得には「向き不向き」があるのだな、ということです。学校教育では、語学の科目、例えば「英語」が「…

よしながふみ氏の秀逸な作話術と杉田水脈氏の幼稚な妄言について

前巻の発売から約十ヶ月ほど、よしながふみ氏のマンガ『きのう何食べた?』の最新第14巻を読みました。 きのう何食べた?(14)このマンガの秀逸なところを挙げれば切りがないのですが、そのひとつは筧史朗(弁護士)と矢吹賢二(美容師)というゲイのカップ…

義父と暮らせば:番外篇——家を処分する

昨年亡くなったお義父さんが晩年一人で住んでいた家。細君が幼い頃にお義父さんが購入したそうです。でも千葉県は柏市のかなり不便な場所にあり、私たち夫婦にとっては利用する術もなく、かといってそのまま放置しておくわけにもいきません。そこで不動産鑑…

フィンランド語 20 …「話す」をめぐって

「puhua(話す)」という動詞を学びました。まず人称による変化を確認しておきます。● puhua(話す) ①最後の a を取って語幹は puhu 。 ②語幹の最後の音節に「k,p,t」 がないのでそのまま変化。つまり…… puhun puhumme puhut puhutte puhuu puhuvat Puhutko…

心と身体に効く筋トレ

昨日「cakes」で読んだこちらの記事。cakes.mu移動中の電車の中で、スマホで読んでいたのですが、「同感!」の部分が多すぎて、思わず降りる駅を乗り過ごすほどでした。「ビジネスパーソンが最高のパフォーマンスを実現する」という惹句に、また「意識高い系…

一条、二更、三感。

ふだんネットで通訳訓練用の教材を探していて、よくお世話になっているYouTubeのチャンネルが二つあります。中国の「一条」と「二更」というサイトのチャンネルです。一、二と数字が続いていますが、特に関係があるわけではないみたい。でもそのおしゃれでス…

豆乳とソイミートで大鍋いっぱいにラザニアを作る

この猛暑続きの中、ちょっと何を言ってるんだか分からないと思われるかもしれませんが、ラザニアが大好きです。でも、チーズにホワイトソースにミートソース……と中高年にはちょっと重たすぎる。というわけで、ホワイトソースを豆乳ベースで作ります。小麦粉…

フィンランド語 19 …動詞登場(その4)

先生が「ごめんね〜」と言いながら、さらにもうひとつのタイプを説明してくださいました。 stA, lA, nA, rA-タイプ 動詞の最後が stA / lA / nA / rAで終わっているものです。このタイプは単語の後ろ二つの綴りを取って語幹としますが、そこに「e」を足す…

塚本慶一先生のこと

中国語通訳者の塚本慶一氏が亡くなりました。享年七十歳。最初Twitterで、その後ネットの報道で訃報に接しました。j.people.com.cn塚本慶一氏といえば、日本における中国語通訳者の草分け的存在。著書の『中国語通訳への道』は旧版、新版ともに私も繰り返し…

『七里香』を紹介したテレビ番組に対する違和感

Twitterのタイムラインで、こんなツイートに接しました。中国 サンマが大ブーム 火付け役は中国の"フクヤマ"#しゅうけつりん#ジェイチョウ#周杰倫#七里香 #台湾#秋刀魚 #モーニングショー #テレ朝 pic.twitter.com/7D2LB5RbMo— Kumi (@tokyohongkong) 2018年…

消えていく句読点と新しい文体

スマホやパソコンの既読メールを整理していてふと思ったんですけど、華人の中国語メール、特にショートメールやLINEのトークでは、みなさん句読点などの記号(標點符號)をほとんど使わないんですね。面白いです。私は「ガイジン」だから中国語を書く=作文…

カルト宗教信じてました。

たもさん氏のマンガ『カルト宗教信じてました。』を読みました。「エホバの証人」に翻弄された日々と、カルト宗教から決別するまでのいきさつ、その後の気持ちを描いた「体験系マンガ」。ネットで見つけてすぐにKindleで読みましたが、私も小学生の頃から母…

フィンランド語 18 …動詞登場(その3)

AtA, otA, utA-タイプ 先生が「動詞の変化パターンを一気に説明してしまった方が全体像が見えると思います」ということで、次のタイプの説明に入りました。動詞の最後が AtA / otA / utA で終わっているものです。このタイプは、真ん中にある t を取って語…

巧妙な皮肉と機械翻訳

Twitterのタイムラインで見つけたこちらのアカウント、なかなか皮肉が効いていて面白いです。当アカウントはウナギの絶滅に向けて、販売推進を行ってくださる企業様を応援しております。ウナギを絶滅させるにはこうした企業様がなんら絶滅の心配がないかのよ…

フィンランド語 17 …動詞登場(その2)

フィンランド語の動詞、語尾の変化の続きです。 dA-タイプ(タイプ2) 動詞の最後が da / dä で終わっているものです。このタイプは若干の例外を除いてかなり単純な変化をします。基本的に…… 私 -n 私たち -mme あなた -t あなたたち -tte 彼/彼女 -× 彼…

外食の味が濃すぎてつらい

最近はお昼ご飯を食べずに一日二食なのですが、今日は何となく気が向いて久しぶりに「丸亀製麺」に寄りました。季節限定の「香味野菜と蒸し鶏のつけ汁うどん」というのがあったので食べたのですが……う〜ん、美味しいけれど、全体的に味がしょっぱい。いえ、…

フィンランド語 16 …動詞登場(その1)

動詞はこれまで、英語のbe動詞にあたる「olla動詞」しか出てきませんでしたが、ここへ来てようやく他の一般動詞が登場です。ご多分に漏れず、この動詞たちもどんどん変化します。しかも変化のタイプにもいくつかあるということで、まずはその全貌をざっと習…

フィンランド語 15 …関係代名詞 joka

関係代名詞が登場しました。英語ではさんざっぱら学ばされたなつかしいお名前です。英語では「that」や「what」や「who」などで、この関係代名詞自体が変化することはありませんでしたが、フィンランド語では予想通り、数多くの格に展開するそうです。とりあ…

京劇の「覇王別姫」と能の「項羽」

「覇王別姫(はおうべっき)」といえば、陳凱歌監督の映画「覇王別姫 さらば、わが愛」でも有名な京劇の演目です。楚の項羽と漢の劉邦が戦い、最後は項羽が追い詰められて虞姫(虞美人)と愛馬・騅と別れる……という悲劇。「四面楚歌」という成語の元になった…

教師だって生徒を選びたい

先日、cakesで読んだ、こちらの記事。cakes.mu入社試験における採用基準が「素直であり、自ら意思表示のできる人」で「一緒に働きたいと思うかどうか」だというの、とても共感します。もちろん能力やスキルだって大切ですけど、試験で一定程度の選別をしたら…

動詞がドーシても必要なんです

中国語が母語である華人留学生と「中国語→日本語」の通訳訓練をしていると、いくつか興味深い現象が見られます。そのうちのひとつは、訳出する時に日本語の文章の係り受けがねじれる、特に最後に動詞を入れることを忘れる、という現象です。中国語は、英語ほ…

憧れども未だ馴染めぬ体育会系

先日、Twitterのタイムラインにこんなツイートが流れてきました。ジムのランニングとか筋トレって競争の要素ないし、怖い体育の先生もいないし、本当いいですよねえ。/ジムに通い始めたら、できなくても罵倒されたり晒されたりせずただ褒められてする運動が…

「♪You wanna 酔わないウメッシュ」

平日にほぼお酒を飲まなくなってから半年ほど。血圧はまだ「平常値」より若干高いですが、これでもかなり落ち着いてきました。いろいろ検証してみましたが、私の場合はやはり飲酒が血圧を押し上げる一番の原因のようです。今でも夕飯時に何か飲みたくなる衝…

2020年の「アレ」に対する危機感

先日、ノンフィクション作家・安田峰俊氏のこの記事がTwitterのタイムラインに流れてきました。bunshun.jpわははは、同感です。でも日本代表が決勝リーグに進んだということで、新聞やテレビなどマスメディアではさらに大々的に報道が流れてきていますから、…

ちっともビジュアルでない料理本に惹かれる

料理本が好きで、書店に立ち寄るといつもあれこれ眺めてまわっています。実際に購入することは少ないのですが(すみません)、それでもさっき本棚にある料理本を数えてみたらおよそ五十冊ほどありました。これでもずいぶん断捨離して手放したのですが……。料…