インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

PROMISE

  なんだ「プロミス」って。消費者金融か。『LOVERS』とか『HERO』とか、間もなく公開の『SPIRIT』とか、こういう邦題は好きじゃないなあ。『十面埋伏』『英雄』『霍元甲』でいいじゃない?
  「じゅうめんまいふく」とか「かくげんこう」という響きが何のことか判らないという配慮なのだろうけれど、『LOVERS』の方がより曖昧模糊としている。それに前にも書いたけど、『LOVERS』は「恋人たち」というより「裏切り者たち」という内容だし。
http://wwws.warnerbros.co.jp/promisemovie/
【ネタバレがあります】

  中国映画でベストワンを選べと言われたら、私はやはり謝晋(シエ・チン)監督の『芙蓉鎮』か陳凱歌(チェン・カイコー)監督の『覇王別姫』を挙げる。だから久方ぶりで陳凱歌の大作が公開ということで、期待に胸ふくらませて映画館に向かったのだが……。
  いやもー笑った笑った。のっけからマンガチックなCG多用で、周星馳チャウ・シンチー)の映画かと勘違いしそう。それでも最初は「いや、まさか陳凱歌がこのまま押し通すはずはない」という気持ちでぐっとこらえていたのだが、脇役の鬼狼を演じる劉菀(リウ・イエ)がSHINJOに見えてしまった瞬間、スイッチオン。腹筋痛い。
  真田広之チャン・ドンゴンは北京語のセリフをとてもうまくこなしていた。二人とも母語の干渉はあるものの*1、結構自然に聞こえる。いや、私などよりずっと。プロの俳優はすごいねえ。この二人や張柏芝セシリア・チャン)の存在感に比べると、謝霆鋒ニコラス・ツェー)の軽さは少々痛々しい。妖艶さが必要な役だけに、張國榮レスリー・チャン)が生きていたらぴったりだったかもしれない。
  いやしかし、それよりも何よりも、この「壮大極まりない薄っぺらさ」は本当に陳凱歌の映画だろうか。ひとしきり笑って笑って、複雑な思いで映画館を後にした。★★☆☆☆。

*1:“你現在在那兒?”を「にぃしぇんじゃいじゃいなぁ?」みたいな(^^)。