インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

しまじまの旅 たびたびの旅 136 ……カワイイものたちの台湾

高雄のB級グルメについて情報をくださった台湾人留学生は「ちいかわ」が大好きなんだそうです。『ちいかわ なんか小さくてかわいいやつ』。言わずと知れたナガノ氏のマンガ作品で、その登場キャラクターたちは台湾でも人気があるのだそうです。私の担当する授業で書籍に関するプレゼンテーションを課題として出した際にも、くだんの留学生は当然のようにこの作品を選んで発表してくれました。


https://www.instagram.com/chiikawa_tw/

そういう前段があったからかもしれません。台湾に来てから以前はあまり気に留めなかったある傾向、というか状況に気がつきました。それは街にやたらと「カワイイものたち」があふれているということです。例えば台湾の捷運(MRT)でエレベーターを利用したときにはこんな啓発ポスターを見かけました。カワイイです。

また高雄では高雄市立歴史博物館に行こうと捷運の鹽埕埔駅を出たところで、こんなキャラクターに出迎えられました。カワイイです。

これらに限らず、街のいたるところでこうしたかわいいキャラクターが登場するポスターや看板やお店のディスプレイや……を見かけるのです。その街角におけるカワイイのあふれっぷりは、カワイイの本場(?)日本を数段上回っているような気さえします。以前からそうだったのかもしれませんが、少なくとも私は、コロナ禍前までに訪れた何回かの台湾旅行、あるいはそれ以前に仕事で住んでいたときの記憶に照らしても、ここまでではなかったように思います。

……と、コインランドリーの乾燥機の待ち時間に傍らのベンチでこうしてブログを書いていたら、目の前にある掛時計も相当にカワイイのでありました。

台湾の人々のこうしたカワイイものたち好きは、かなりはっきりした傾向があるようにすら私には感じられます。もし、以前はそうでもなかったものが現在そうなっているのだとしたら、それはどんな社会的心理(みたいなもの)が働いてのことなのか、とても興味があります。