先日、学校の教員室に中国人留学生の男性(二十歳くらい)が課題のレポートを提出に来たんですけど、その彼が帰ったあとに同僚の教員がこんな声をあげていました。「脚がつるっつる〜!」
なるほど、蒸し暑くなってきたこの時期、留学生のみなさんはより快適なショートパンツ姿に移行しつつあるのですが、その彼に「臑毛(すねげ)」がほとんどないので、思わずそう叫んでしまったよし。日本の男子には臑毛の濃い人が多いですから、くだんの中国人留学生の脚が際だって見えたわけですね。それで私が「確かに中国の、それも北方の男性は臑毛の薄い人が多いように思います」と言ったら、「えええ、そうなの?」「どうして?」と矢継ぎ早に聞かれて、こちらも返答に困りました。
https://www.pakutaso.com/20180746193post-16780.html「ぱくたそフリー素材」さんから。
別に統計などの根拠があるわけじゃなく個人的な感想ですが、中国の北方、つまり北京とか、それより北の「東北三省」などの男性は臑毛など体毛の薄い方が多いみたいです。かつて中国の天津(個々も北方に属します)に留学していたときも、その後会社で中国人の同僚と一緒に仕事をしていたときも、確かに北方出身の中国人男子は「つるっつる」な方が多かった記憶があります。
これはたぶん人種的な体質の特徴ということになるのでしょう。試みにネットを検索してみたら、Wikipediaの「モンゴロイド」の項にこんな記述がありました。
新モンゴロイドは、寒冷地域に適合した体質として、比較的体格が大きく、凹凸の少ない顔立ち、蒙古襞(もうこひだ、目頭の襞)、体毛が少ないこと(特に男性のひげの少なさ)などの特徴を持っている。
へええ、「新モンゴロイド」の特徴なんですね。寒冷地方に適合するなら体毛が濃い方がよさそうな気もしますが*1、確かにこの項に載っている区分地図を見ると、中国大陸に多い人種と日本列島に多い人種は異なっているようです。というか、日本列島では様々な特徴を持つ人種が入り交じっているらしい。ただこの地図では中国大陸のほとんどが「新モンゴロイド」に区分されているので、臑毛の薄い人が中国北方に特徴的に多いという説明にはならないのですが。
臑毛もヒゲも濃い私は、だから北方系じゃなくて絶対に南方系ですね。ええ、見てくれからして自分でも南方系だと思いますもの。中国や台湾に行って中国語をしゃべっていると、たいてい「東南アジア系の華人」と認識されます。日本人的な面立ちでもないということですかね。沖縄の方に「沖縄にはアンタみたいな顔の人がいっぱいいるさ〜」と言われたこともあります。
ちなみに華人のみなさんに「日本人男性の見分け方」を教わったことが何度かあります。みなさんによれば「日本人男性かどうかは『もみあげ』を見れば分かる」というのです。もみあげの下あたりが青々としていたら日本人だと。なるほど、これも新モンゴロイドと違ってヒゲなどの体毛が濃いから、もみあげも濃いし、もみあげの下の剃っている部分も青々としていがち……ということなのかな。
それともうひとつ「日本人男性は、顔などに小さなほくろが多いからすぐに分かる」と言っていた人もいました。えええ、そうかなあ。日本人にだって新モンゴロイド系の方はいるでしょうから、一概には言えないような。でも確かに、新モンゴロイド系の中国北方の男子にはあまりほくろがないような気もしてきました。今度じっくり観察してみよう……って、留学生のみなさんから怪訝な眼で見られるかもしれませんが。
*1:Wikipediaの「新モンゴロイド」の項には「氷着を防ぐため体毛は少なく頭髪が直毛である」との記述がありました。