インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

アタマの血のめぐりが悪くなっているって

脳ドックを受けてきました。頭部MRIとMRA、それに頸部MRAがセットになった検査です。MRI(磁気共鳴画像撮影法)は以前にも受けたことがあり、その名前も知っていましたが、MRA(磁気共鳴血管撮影法)というのは初めて知りました。MRIもMRAも電磁波によって体内の細胞に含まれる水分を共鳴させることで画像を得るものです。MRAというのは水分のうち血流の信号のみを処理することができて、脳の血管画像が得られるのだとか。

私はもともとやや血圧が高く、時々軽い頭痛もあり、加えて親戚に脳梗塞くも膜下出血で亡くなった人がいます。それに妻も数年前にくも膜下出血で倒れたこともあって、以後こうした脳疾患による機能障害や後遺症ーー高次脳機能障害失語症などーーについては素人ながらいろいろと本を読んできました。

それでやはり脳に関する疾患にはちょっとセンシティブになっているところがあり、これまでにも何度かこうした検査を受けてきました。ブログを見返してみたら、2005年と2014年でした。ほぼ8年から9年ごとに受けていることになります。聞くところによると頭部や頚部のこうした検査を頻繁に行うのは日本くらいのもので、あまり強い磁気を身体に浴びるのもかえって良くないのではないかという意見もあるそうです。

それでも検査を受けることで安心したい気持ちのほうが勝ってしまって、今回もネットで探して受診してきました。全国各地に展開している「スマート脳ドック」というサービスです。ここは「スマート」の名前のとおり一連の流れが本当に便利で、ネットで予約と決済ができ、診断結果と解説もネットで通知されます。以前に受けた2回とくらべて、格段に手軽になっているように感じました。

smartdock.jp

予定時刻に受付を済ませると、すぐ個室の更衣室に案内されます。更衣室自体がひとつのロッカーみたいになっていて、持ち物はすべてここに置いて鍵をかけます。検査着に着替える必要もありませんでした。すぐ検査室に案内され、振動や音などの注意点を聞いて(ご承知のとおりけっこう大きな振動や音が伴います)検査開始。10分ほどで検査終了。全体で30分もかからなかったと思います。検査時間も以前に比べてかなり短くなっているようです。

で、数日後に検査結果が出ました。ウェブサイトのマイページで詳細な解説と画像を見ることができます。私は脳の萎縮などはなく、脳梗塞くも膜下出血などの危険性も見られませんでした。軽い頭痛に関しては、原因となる異常な初見は見当たらないとのこと。ストレスなど精神的なものということでしょうか。

ただ、これまでの2回の検査と違って、軽度の「脳白質病変」が見つかりました。これは脳血管の動脈硬化で引き起こされる病変で、血のめぐりが悪くなっている状態だそうです。「アタマの血のめぐりが悪くなっている」……おおお、インパクトのある言葉です。これは加齢に伴っても起こるものですが、進行が進むと脳卒中認知症になりやすくなると言われているそう。「最大の要因は高血圧」とのことで、加齢と合わせてさもありなんという感じです。日常生活に支障はないけれども、高血圧や生活習慣の改善を行うように勧められました。

まあ歳相応ということですね。生活習慣の方はタバコもお酒もやらないし運動もけっこうしているほうなのでこのまま続けるとして、高血圧は引き続きなんとかしたいものです。減塩なんかはかなり実行しているのですが……あとはやはり、頭痛の原因にもなっているらしいストレス(特に仕事の)を減らすことくらいでしょうか。この改善がいちばん難しいです。