インタプリタかなくぎ流

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フィンランド語 119 …“panna”の慣用表現

“panna(置く)”はよく使う動詞ですが、教科書に慣用的な言い方がいくつか載っていました。

Panin pannun tulelle.
鍋をひとつ火の上に置きました。=鍋を火にかけます。
Panin perunat tulelle.
ジャガイモを全部火の上に置きました。=ジャガイモを茹でます。

先生によると、現代のフィンランドではほとんどの家庭でコンロが電化されていて、ガスでの調理は少ないそうですが、それでも慣用的にこの表現を使うそうです。

Panen vaatteet päälle.
服を全部身の上に置きます。=服を着ます。
Panen kengät jalkaan.
靴を足に置きます。=靴を履きます。
Panen käsineet käteen.
手袋を手に置きます。=手袋をはめます。
Panen hatun päähän.
帽子をひとつ頭に置きます。=帽子をかぶります。

服を着る場合の“pää”は「頭」ではなく「身体」という意味になるんですね。また“vaate(服)”が“vaatteet”と複数主格になっているのは、上下ひとセットというニュアンスだそうです。靴と手袋はどちらも左右一揃いなのでやはり複数主格。しかも脚や手を入れる感じだから“jalkaan”“kätenn”と入格になっています。帽子はひとつだから単数対格ですね。

Panin veden tulelle.
水をひとつ火の上に置きます。=お湯を沸かします。

“vesi(水)”は不可算のはずなのに“veden”と対格になっています。「水をひとつ」? これはやかんや鍋などの容器に入った特定量の水ということを表しているそうです。

「着る」や「履く」を学んだので「脱ぐ」や「外す」「とる」も学びました。“riisua(外す)”を使います。

Riisun vaatteet päältä.
服を脱ぎます。
Riisun kengät jalasta.
靴を脱ぎます。
Riisun käsineet kädestä.
手袋を外します。
Otan hatun päästä.
帽子を取ります。

靴や手袋や帽子が離れる脚や手や頭は出格ですけど、身体は離格なんですね。やはり出格はあるポイントから離れていくイメージで、離格は面積のある表面から離れていくイメージなのかしら。帽子だけは「外す」のに“ottaa(取る)”を使うのもポイントですね。もちろんこれらはすべて一人称単数の言い方で、人称が変われば動詞も変化します。また命令形などもよく使いそうです。

Pane hattu päähän!
帽子をかぶりなさい!
Ota hattu päästä!
帽子を取りなさい!

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