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しまじまの旅 たびたびの旅 73 ……小門嶼のシーカヤック

澎湖本島の西側、西嶼鄉の一番北にある小門嶼で、島を一周するシーカヤックに挑戦してみました。昨年は時間の関係で果たせなかったので、満を持しての再チャレンジです。

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澎湖諸島に広く見られる玄武岩の柱状節理、地上に露出している場所もたくさんありますし、海岸からもその一端を眺めることはできるのですが、これを海から見上げてみようという試み。午後三時頃から日没にかけての船出ですが、何もさえぎる物がない海上のこと、日焼け対策は厳重に、ということで、こんな怪しいいでたちに。

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まずインストラクターさんから今日の行程とシーカヤックの乗り方について簡単なレクチャー。

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中国語で「獨木舟」、日本語にすると「丸木舟」ですが、現代ではカヌーやカヤックのことを指します。私はしろうとなのでカヌーとカヤックの違いもよく分からないのですが、今回使った「獨木舟」は「シットオントップ」という一番初心者向けのカヤックのようです。

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上に座って櫂(パドル)をかくだけ。樹脂でできたカヤック全体が閉じた浮きのようになっているので、万一ひっくり返ってもすぐに体勢を回復できます。

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まずは砂浜の沖にあるブイを使って、パドルの練習。まあ何とか前に進むので、インストラクターさんが「なんだ、練習は要らないね」とさっそく出航です。

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う〜ん、この解放感。幸い日差しもあまり強くなく、海風が心地よいです。

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小門嶼と西嶼をつなぐ二重アーチの橋(インストラクターさんは「麥當勞(マクドナルド)橋」と言っていました)が第一の難関。速い海流が奥から手前に流れていて、流れに逆らってパドルをかく必要があるからです。

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かなり苦労しましたが、何とか乗り越えると、今度は一転追い風の海域で、かなりスムーズにカヤックが進みます。

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柱状節理の、この迫力。

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「海蝕洞」、つまり波に浸食されてできた天然の洞穴もありました。

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この「海蝕洞」をながめながら、お茶の時間。

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さらにしばらく進んでいくも……このあたりで船酔いに襲われ、だんだん気分が悪くなってきました。

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吐きそうになって、カヤックから上半身をせり出したところ……横転して海に投げ出されました。首にかけていた防水袋の中のスマホがなぜかその瞬間を連写していました。

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でも不思議に恐怖は感じませんでした。まあ救命胴衣をつけていますし、カヤックは沈まないですし、私も多少は泳げますから……でも一緒に行った友人はかなり驚いていました。ごめんね。インストラクターさんの指示でカヤックを戻して、再度体勢を立て直します。

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夕日がきれいです。

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最後は、波の強い海域を通過して、手は痺れるし息も絶え絶えになりましたが、なんとか自力で島の一周を終えました。浜辺に上がるときは文字通り這々の体でした。

中壮年にはちょっとハードすぎるかもしれないシーカヤックでの小門嶼一周でしたが、ぜひまたやりたいです。もっとパドルのかきかたが上達すれば、もう少々「省エネ」で楽しめるでしょう。あ、あと船酔い止めの薬を必ず飲んでおきたいところです。

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