インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

海洋ゴミに関する通訳教材

留学生の通訳クラスで、こんな映像を教材に使ってみました。いま大きな問題になりつつある「海洋ゴミ」をテーマにした講演です。


【一席】劉永龍:海洋垃圾為什麼是個問題

いま現在わたしたちが直面している、待ったなしの課題を扱っています。こうした内容を教材にするのは、事前に配布する資料の準備も含めてかなり骨が折れるのですが、新しい内容だけに自分も勉強しなければならず、その点では約得かなとも思います。エラそうに教えるだけじゃなくて、自分にもなにか新しい発見がないと、仕事が面白くないです。

学校側からは別に、常に新しい教材で授業をするように言われているわけではありません。単に「ありもの」の教材でお茶を濁しておいても授業にはなりますし、「ありもの」だって中国語であることには変わりないんですから、訳すという作業自体は意味があるんです。でも、とにかく中国語圏の社会の変化、人々の意識の変化は凄まじい勢いで進んでいるので、数年前に作った教材がやけに古臭く感じられてしまう。生徒さんはどうかわからないけど、私自身が古臭く感じてしまって、教材として使っていても面白くないんです。

なんだか生徒さんのためでなく自分のために授業をしているようなもので、給料をもらっておきながら申し訳ないような気もしてきますが、でも教師自身に学びがあるというのは、けっこう大切なことではないかとおもっています。

この講演では、海洋ゴミの現状と今後の展望、そして私たちひとりひとりができることについて語られています。特に海洋ゴミが存在する三つの場所、つまり海底・海面・海岸に加えて「第四の場所」がある――それは動物の体内だ(しかも人間もその例外ではない)というくだりはとても印象に残ります。これについては、この講演でも紹介されているドキュメンタリー映画『Midway』(トレイラーはこちら)が有名ですが、CNNのこちらの番組でも概要を知ることができます(英語)。


Midway, a plastic island

冒頭の動画で講演を行っている劉永龍氏は、「私たちは地球を救うのではない、自分自身を救うのだ」とおっしゃっています。とても考えさせられる内容です。中国語が分かる方はぜひご覧いただきたいと思います。

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