インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

月額制レンタルファッションの「leeap」を試してみた

以前Marichanさんが書かれていたこの記事にとても興味を持ちました。

marichan.hatenablog.com
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いいなあ、こういうサービス。私は若い頃から洋服のセンスがまったくなくて、スーツなどはまだしも(あれはもう固定化された「制服」みたいなものですから)、カジュアルの洋服選びに難儀してきたのです。特に色のセンスに乏しくて、いきおい同系色(それもブルー系ばかり)でまとめてかなり地味〜な格好ばかりしています。

でも、もともとファッションで目立ちたいという「野望」はないので、この際地味を推し進めて「ノーム・コア」で行ってみようかと、同じ色とサイズのシャツやニットやパンツばかり、それこそ制服のように着ていた時期もあるんですけど、さすがにこれも飽きちゃいます。

というか、あれはスティーブ・ジョブズ氏だからサマになっていたんであって、私がやっても単に毎日同じ物着てる=着替えてないんじゃないか(実際には着替えてますが)疑惑を周囲に抱かせるだけで。いちおうこれでも人前に出たり立ったりする仕事なので、もうちょっと違う格好もしてみたいなと、このトシにして色気づいていたのです。

そこでネットを検索してみると、同様のサービスはレディスではいくつかあるんですが、メンズはないみたい……と思っていたら、ひとつだけありました。このleeap(リープ)です。

leeap.jp

「ジャケパンコース」と「カジュアルコース」があって、後者はもちろんカジュアルですが、前者もややカジュアルよりのジャケットスタイルで選んでくれるとのこと。最初に体型や身体のサイズなどだいたいのデータを入れて登録すると、担当のスタイリストさんが決まります。その後、そのスタイリストさんとLINEでやり取りをしながら、毎回コーディネートを提案してもらうのです。届いた服が気に入った場合は購入することもでき、返却時には洗濯不要でそのまま届いた時の箱に戻して着払いで送る(ちょっと抵抗ありますけど)、というシステム。

服はひと月に一回、宅配便で届きますが、最初の月は二回。これは初回なのでサイズや好みが極端に違っていた場合に調整をすることを見越してなのだそうです。で、「ジャケパンコース」に申し込んで、少しフォーマル寄りのカジュアルで頼んでみた結果、届いたのがこれらの服。

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ちょっと写真が小さいので見にくいですが、紺のジャケットにグレーのパンツ、ストライプと水色のシャツ。かなりオーソドックスなコーディネートです。う〜ん、正直、こういう服はすでに持っているので、あまり「わ〜っ」という高揚感はありませんでした。冒険する勇気がなくて「フォーマル寄り」と言っちゃったのが裏目に出たのかもしれません。そこで、LINEでやり取りして「もう少し遊んでもいいです」と伝えたところ、次はこれらが届きました。

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これも写真が見にくいですが、いちばん左のジャケットは紺地に色とりどりの糸がちりばめられているという、かなり「攻めた」感じのする、でも遠目には無地に見えるという、なかなかおしゃれなものでした。チェックのシャツもカジュアルだけど上品な感じで、スリムフィットにホリゾンタルカラーという、大好きなスタイル。

一方でニットはLサイズでかなり「ぶかぶか」、パンツは逆にちょっと腰回りがきつかったです。ニットはふだんSサイズを着ていること、持っている靴の種類や色や形など、いろいろとLINEで伝え、次の月にとどいたのは、これ。う〜ん、この回のニットもLサイズでした。伝えているのになぜ同じようなオーバーサイズを送ってくるのかな。この時点で「これはダメかな」と思いました。デニムのパンツも、ありふれたもので、これで月に一万円以上も使うのはちょっとコストパフォーマンスが悪いかな。

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いちおう「カジュアルプラン」も試してみようと思いました。プランが変わると担当のスタイリストさんも変わり、またLINEでやりとり。ただし、以前のスタイリストさんとのやり取りはすべて伝わっているとのことでした。切り替えたあとに届いたのはこちら。

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む〜ん。これも、かなりありふれたラインナップですよね。これだったらユニクロで揃えても間に合うかなあ。このサービスには、自分では絶対に選ばないような服を選んでくれる「ワクワク感」を期待していたのですが、やはりなかなか難しいですね。

あと薄いグリーンのパンツは膝がすり切れていました。服はすべて新品ではなく、クリーニングして繰り返し使っているというのは最初から了承済みですが、それでもこれはちょっと危うい。こちらが着ているうちに破損したと取られてしまう(そうなれば買い取らなければなりません)怖れもあります。というわけで、ここで退会しました。

スタイリストさんはお二人ともとても丁寧な対応でしたが、実際に自分が着ている写真を送らないと細かいコーディネートをしてもらいにくいようです。それはまあそうですよね。体型や、その人の雰囲気などによって、選ぶサイズ感やデザインなどもずいぶん違ってくるでしょうから。

私は自分の写真を送らなかったので、その点はスタイリストさんもやりにくかったのではないかと思います。やはりこちらもそれ相応の働きかけをしないとダメなよう。この点、もとより服選びにセンスとスキルがない(だからこういうサービスに頼るのです)私には荷が重かったです。でも、最初に細かい体型のデータを出していますし、毎回着心地やサイズ感なども伝えていたので、Lサイズのニットを二度も送ってきたのは、ちょっと疑問でした。

というわけで残念な結果に終わった今回のチャレンジでしたが、Marichanさんが書かれているように「待っている間のワクワク感」は確かにたまらないものがありました。ただ「ジャケパンプラン」にしろ「カジュアルプラン」にしろ、ひと月に四アイテムしか借りられないのはちょっとさびしいかな(ただし、leeapの「カジュアルプラン」にはひと月に何度でも借り換えられるプランもあります)。今後しばらく経って、アメリカのようにAIも駆使したような新たなサービスが登場したら、また試してみたいと思います。