インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

も〜学ばない理由が見つからない

語学学習のうち、ひとりでできる“聴(リスニング)”と“説(スピーキング)”の訓練といえば、結局「シャドーイング」と「リピーティング(もしくはリプロダクション)」に尽きると思います。シャドーイングは音声に合わせて「影(シャドー)」のようについて発話していくもの、リピーティングは要するに復唱です。

シャドーイングの場合、最初から教材のスピードがあまりに速いと全くついて行けなくて挫折しちゃいますから、少々スピード遅めから始めてだんだん速くしていくといいです。この点、昔テープを使っていた頃は音程が下がって困ったものですが、最近はデジタルなのでこの問題がクリアされました。

パソコンなら例えばWindows Media Playerなんかには再生速度を変更できる拡張機能がついています。こういう機能、ほんの十年ほど前には超高額な専用の機械が市販されていたくらい貴重だったんですよ。ホント、テープの音声がどうしても聴き取れない、でもスピードを遅くするともっと聴き取れない、専用の機械はとても高くて買えない……という時代からすれば、夢のような話です。

で、最近はこういう機能がスマホのアプリでも登場しています。これがすばらしく秀逸で使いやすいです。

まずはNHK出版の「語学プレーヤー」。本来はNHK出版の音声つき教材を再生するためのアプリですけど、iPhoneのミュージックに入っている音声も再生できます。

語学プレーヤー (解説ページはこちら

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(画面は適当な中国語の教材です)

こんな感じで、好きな速さに設定して聴けるんですよね。早送りと巻き戻しがそれぞれワンタップ2秒ずつになっていますが、これも使ってみるととても便利。開発者さんは学習者の気持ちをよく分かってらっしゃるなあ……と感動することしきりです。

もうひとつ素晴らしいのが任意の二点間を設定して、そこだけ繰り返して聴けること。語学の教材って、「第一章、○○○」とか要らぬ日本語のアナウンスが入ってたり、一課まるごと1トラックで、例文・単語・本文・練習問題・その他がまとめて入ってたりするじゃないですか。そういう教材はこれまで自分で切り分けてiTunesに登録し直したりしてたんですけど、このアプリでは開始点Aと終了点Bを簡単に設定できます。

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他にもいろいろ魅力的な機能があるんですが、それは解説ページにゆずります。それにしてもこのアプリが無料だなんて、本当にすばらしいです。

もうひとつ、「英語聴き取りプレーヤー」というアプリも画期的です。こちらは有料ですが、85円! 名前は「英語」ですが、当然のことながら中国語でも使えます。

英語聴き取りプレーヤー (こちらの解説が詳しくてわかりやすいです。→iPhone女史

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このアプリがすごいのは、ひとつのトラックを自由に分割したり結合したりできることです。上記の「語学プレーヤー」ではAB二点間は一つしか設定できませんが、こちらでは事実上いくつでも自由自在。しかもそのいずれもを何度でもリピートしたりスキップしたりできます。

あああ、もうAudacityで音声を分割してパワポに張り込むなどという手間も不要なのです。教室にもiPhoneだけ持って行って、スピーカーから出力すればいいんだもの。事前に分割しておけば、例えばディクテーション練習などでどの部分でも・何度でも聴かせることが可能です。

しかもこのアプリ、復唱モードといって、分割したそれぞれの音声のあとに自動で無音のポーズを入れることもできるのです。シャドーイングにもリピーティングにも最適です。欲を言えば分割したそれぞれの音声がシャッフル再生できちゃったりすると無敵なんですが、それは後のバージョンアップに期待したいと思います。

も〜ここまで語学系アプリが充実してしまうと、いつでもどこでも勉強が可能になります。勉強しない理由が見つかりません。電車の中でだってシャドーイングもリピーティングも可能です。あ、もちろん電車の中ではごくごく小声でつぶやくようにやりますけど(ときどき興が乗ってきて、気がつかないうちに声が大きくなってて、周囲の乗客から視線が集まることがあります)。