インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

通訳スクール

  こちらも半年間の春学期がスタート。昨日は第一回目で、最初にお互いの自己紹介やオリエンテーションをしたあと、初見の素材で逐次通訳訓練をした。
  実際の仕事の流れを少しでもシミュレーションしようということで、簡単なインタビュー番組を素材に使った。ほんの数分間の、ごくごく短いものだ。まず専門用語などを与え、訳語を検討する*1。次に中国人二人がこれから話される内容について紹介している音声を数分間聞く。これは逐次通訳前にブリーフィングの機会が与えられたという想定。
  調べ物をして、ブリーフィングを受けて、さて本番、ということで逐次通訳をしてもらったが、初見ということもあってかなり苦戦していたよう。生徒さんによって個人差もあるが、おおむね日本人学生は中国語の語彙量と記憶保持量の少なさ、中国人・台湾人学生は日本語の発音とやはり記憶保持量の少なさが課題のようだった。リピーティング練習をたくさんやりながらリテンション能力を高めるとともに、効果的なメモ取り技術を身につけるしかないよなあ。
  同じ練習形式の素材を二本用意していって、万一時間が余ってしまった時のためにサイトラ用素材を一本用意していたのだが、結局二本目の素材を駆け足でこなしたところでタイムアウト。
  生徒さんのパフォーマンスを聞いていて感じたのは、一つ一つの言葉にすごくとらわれてしまい、発言者の意図を的確につかむのに苦労しているようだということ。通訳というよりは「中文日訳」に近い感じだ。それから全体に声が小さくて元気がない。原発言に盛り込まれている情報をなるべく落とさずに、しかし一つ一つの言葉の意味にとらわれることなく、発言者の意図を生き生きと大きな声で訳しきって*2ください、とまあ、自分のことははるか高空に棚上げしてなんとも雑駁なアドバイス。
  宿題に音声素材のディクテーションと翻訳を出した。来週は宿題を踏まえて復習*3をやって、新しい素材に取り組む予定。

*1:本当はこのあとにクイック・レスポンスを入れたかったのだが、時間の都合でカット。

*2:ちゃんと聴き取れているのに、途中で止まってしまう人も多い。

*3:というか、発表。すでに熟知した内容をしゃべるだけだから逐次通訳とは言えないかもしれないけれど。