インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

桑田真澄氏の解説にうなる

TBSの『サンデーモーニング』を見ていたら、スポーツコーナーに桑田真澄氏が登場していました。私、このコーナーはメイン解説者のおじさんがいつも腹に据えかねることばかりおっしゃるので消しちゃうのですが、今日は桑田氏なのでそのままテレビをつけていました。氏がかねてからおっしゃっているトレーニング論や練習論について、とても共感していたからです。

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そうしたら、期待通り興味深いことを解説されていました。プロ野球某球団のルーキー投手について、「腕を振って投げるのではなく、腕が勝手に振られるような投げ方をするべきだ」と。プロの場合は自主トレやキャンプから公式戦まで長丁場なので、その間を投げきって行けるような体を作って行くべきだ、その意味で最初の一〜二年は二軍でそういった投げ方を習得すべきだというわけです。Twitterで検索したら、ちょうどその部分の映像を上げてらっしゃる方がいました。

桑田氏の解説を聞いて、これはお能の師匠やジムのトレーナーさんが言うことと、とても似ていると思いました。能の仕舞や舞囃子で、例えば身体が回転して腕が前に伸びるような動きをする時、師匠は「腕から行かない」ということをしきりにおっしゃいます。腕を前に出そうと思って前に出るのではなく、腰をしっかり据え、身体全体が回転した「結果として」腕が前に行くようにするのだと。

ジムでは、例えば体幹レーニングで上半身をひねる動作をしている時、やはり「腕から行かない」と注意されます。腰のある下部から順番に脊椎が回転していって、その「結果として」腕が回転するような意識を持つようにと。いずれも腕に意識を持っていくのではなく、身体全体の使い方が重要なのだと言っているように思います。素人の考えですけど、これはたぶん身体の軸とか体幹というものを重視していて、腕の動きなどまさに「小手先」の技術でごまかすのではなく、身体全体を使って動かすほうが効果的で力強いし、身体も傷めないということじゃないかと。

こういう解説こそ、スポーツ解説者の成すべきお仕事ですよね。メイン解説者のおじさんや、大相撲の中継で酒場談義の域を出ないような解説ばかりしているおじさんは「喝!」だと思います。

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