インタプリタかなくぎ流

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フィンランド語 57 …命令形一人称複数

受動態現在形を学んでいるときに、「命令形一人称複数」というちょっと変わった用法を教わりました。まず受動態現在形には大きく三つの用法があって、1.不定人称、2.「〜しましょう」の文、3.話し言葉、でした。

1.不定人称(主語が定まっていない文での動詞の形)
Suomessa puhutaan suomea.
フィンランドではフィンランド語を話します。

フィンランド語が話されます」と受動態っぽく考えてもよいのですが、これはむしろ単なる事実の叙述とかんがえるのでした。

2.「〜しましょう」
Puhutaan suomea.
フィンランド語を話しましょう。

動詞の受動態を先頭に置くと「〜しましょう」という呼びかけになるのでした。

3.話し言葉
(Me) puhumme suomea.
私たちはフィンランド語を話します。
Me puhutaan suomea.
私たちはフィンランド語を話します。

話し言葉では圧倒的に下の表現が使われるとのことでした。この下の表現は「Me」を省略できません。省略すると2.の「〜しましょう」の文になってしまうからです。

その上で「命令形一人称複数」ですが、例えばこんな感じです。

Lukekaamme.
読みましょう。
Puhukaamme.
話しましょう。
Syökäämme.
食べましょう。
Menkäämme.
行きましょう。
varitkaamme.
選びましょう。
tehkäämme.
作りましょう/しましょう。

「読みましょう」は受動態現在形で「Luetaan」と言ってもいいのですが、命令形一人称複数で「Lukekaamme」と言ってもいいということですね。さらに否定形では「Älkäämme」がついて、動詞には「-ko/-kö」がつきます。

Unohtakaamme.
忘れましょう。
Älkäämme unohtako.
忘れないでいましょう。

これらは受動態現在形の「Unohdetaan(忘れましょう)」、「Ei unohdeta(忘れないでいましょう)」と同じです。ただ、『フィンランド語文法ハンドブック』によると、「これらの形が使われることは現在ではまれで、形式ばった印象を与えます」とのこと。

Unohtakaamme tämä juttu!
この話は忘れてしまいましょう!
Älkäämme unohtako tätä juttua!
この話は忘れないでいましょう!
・・・・・・・・・・・・・・・・
Unohdetaan tämä juttu!
この話は忘れてしまいましょう!
Ei unohdeta tätä juttua!
この話は忘れないでいましょう!

下のほうが一般的ということですね。なお、否定文になると命令形一人称複数にせよ受動態現在形にせよ、目的語は分格になっています(juttu → juttua)。この辺は通常の文と同じです。

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