インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

外国のお金を寄付する

旅行や仕事で海外へ行った際、現地の通貨を使いきれなくてそのまま持ち帰ってきたものがけっこうな量になっていました。いちばん多いのは中華人民共和国人民元で、毛沢東の肖像で統一される前の懐かしいお札に加えて、いまではほとんど使いみちがないであろう「分」のお札やアルミ貨なんかもどっさりあります。

ほかにも香港ドルとかシンガポールドルマカオのパタカやデンマークのクローネやパキスタンのルピー、さらに若干のユーロや米ドルまで、いろいろ。いつかまた使うこともあるかしらと保存してきたのですが、いつのまにか時代はキャッシュレスに。とくに人民元はけっこうな額があるものの、現金のまま持っていてもしかたがないし、どうしようかなとずっと気になっていました。

中国の留学生に聞いたら「中国に銀行口座があれば、銀行の窓口に持って行って預金に加えてもらえるんじゃないですか」とのことでしたが、私はかの地に口座を持っていませんし、それよりどこかに寄付でもできればいいなと思いました。それで思い出したのですが、確か空港の到着ロビーなんかに、こういった外国のお金を寄付できる募金箱みたいなのがありましたよね。

「空港 外貨 募金」で検索してみたら、ありました。ユニセフがこうした募金の受けつけをされているのです。すばらしいです。

www.unicef.or.jp

空港や一部の銀行などにこうした募金箱が設置されているそうですが、ほかにも宅配便や書留郵便などで直接送ってもよいとのこと。それでさっそく箱詰めして送りました。

またいつかこうした通貨の国々に行くかもしれないけれど、その時はその時でまた両替したりキャッシュレスで対応したりすればいいですし、こうやって何年、何十年もタンスにしまっておく必要はないのです。それより世の中に還流させて、誰かの役に立ってもらった方がずっといい。そうやって還流させることでお金は生きるし、まわりまわって自分のところにも何らかの形でめぐってくるでしょう。

こうやってすべてのお金を寄付しましたが、私が中国に留学していた時にはまだ使われていた懐かしい「外貨兌換券」や、こども銀行券みたいにかわいいデザインの「分」のお札は少しだけ手元に残しておきました。これは現代の中国人留学生と話すときに格好の話題のタネになるので。