インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

留学生の醸し出す「活き活き感」

新学期が始まったばかりだというのに、職場ではもう来年度の学生募集用のパンフレットが刷り上がってきました。うちの学校の生徒さんは基本的にほぼ全員が外国人留学生です。コロナ禍で海外からの日本入国が制限されているなか、来年度以降の学生募集がどうなるかはまったく不透明なまま。

日本政府のコロナ対策がとにかく後手後手(というか諸外国に比べて非常にお粗末)なので、ひょっとすると大幅な学生減は不可避なのではないか……と暗い予想しか湧き上がってきません。非常勤の先生方の雇用状況がどうなるのかも心配ですし、そもそもコロナ禍への対応でここまでの無策をさらしてしまった日本のイメージ低下で、日本に留学しようとする層の意識が大幅に変化するかもしれません。日本には、そして日本語には、まだまだ魅力は残っていると私個人は考えていますが、今回のコロナ禍の影響はかなり長く残り続けるのではないか。そんな気がしています。

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しかし、学生募集用のパンフレットに登場している外国人留学生のみなさんの顔を見ていると、そういう鬱々とした気持ちが幾分かでも晴れるような気がします。この学生さんたち、モデルさんではなくて、実際の在校生のみなさんなんですよ。なんと多様で活き活きとしていることか。もちろんフォトグラファーさんの腕が大いにものを言っているのだとは思いますが、それだけではない、何かこう内側から飛び出してくるような活力を感じます。ああ、若い人たちって、いいですねえ。

自分だって若い頃はこんなふうに内側から溢れるような何かが備わっていたのかしら。自分の過去(それも多くの黒歴史)を振り返ると、とてもそんな頃があったとは思えません。留学生のみなさんも、母国においてはいろいろと悩みも鬱屈も世の中に対する怨嗟もあったでしょうし、どこの国にもいろいろと問題はある、それは分かっているつもりです。それでも外国人留学生が醸し出すこの、ある種の活力、多様性がもたらす豊穣さとでもいうべきもの、そしてみなさんからあふれ出る「活き活き感」、これはなかなかに壮観だなと思います。

いえ、このパンフレットだけでなく、ふだんから休み時間などに廊下を行き来する多種多様な留学生のみなさんを眺めるたびに、ああいいなあ……と私は思っています。服装も髪型も肌の色も言語も多種多様で、そのコントラストに目眩がするくらい。日本では「ブラック校則」が問題になっていますが、そんな人を一色に染めようとする人権侵害がいかに時代錯誤であるか。教育政策を担っている方々は、ぜひうちの学校に見学にいらしていただきたいと思います。

付記

ただし、ひとことだけ付け加えておくと、こうした活力溢れる留学生のみなさんも、日本での学校生活が一年、二年、三年……と積み上がっていくうちに、少なからぬ方々の「活き活き感」が(こういう言い方は失礼ですが)どんどん色褪せて行くように感じます。特に中国語圏の留学生に顕著な気が。業界ではこれを「日本人化」と称するとうかがったことがありますが、これはいったいどうしてなんでしょうね。