インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

シリアナ

  中東の石油利権をめぐるCIAの暗躍を軸にした映画。『週刊文春』でだったか、「頭の悪い人は一回見ただけではスクリーンに何が描かれているか判らないかも……」とおすぎが評していたが、う〜ん、私は頭が悪いので確かによく判らなかった。
http://wwws.warnerbros.co.jp/syriana/
【ネタバレがあります】

  要するに架空の産油国を舞台に、アメリカ最大の石油企業との関係を打ち切ろうとする皇太子と、それを阻もうとするCIAの暗躍……というようなお話なのだ(ろう)けれど、いろんな登場人物がいろんな場所で複雑に絡み合って進むストーリーになかなかついて行けない。
  それにこれも他の映画評論家が書いていたけれど、豪華なキャストを使ってスケールの大きな話の割には演出がものすごく地味。インテリ向けの映画なんだろうなあ。
  個人的にぞっとしたのは、終盤近くで自爆を覚悟したテロリストがLNG(液化天然ガス)船に突っ込んでいくシーン。自分がLNG船のそばで何年か働いていた経験があるからだけれど、実際にああいうテロがあったら911よりもっと巨大な惨事になるかもしれないと思った*1。でもそれは私にたまたまLNGの簡単な知識があったからそう思うわけだ。
  映画ではぶつかる直前で他の場面に移るし、ぶつかった後は一切描写されないから、一般の観客はあのシーンの底深い恐怖をほとんど理解できないままやり過ごしてしまうんじゃないか。それくらい地味な演出だった。エンタテインメントとして見るなっちゅ〜ことですかな。★★☆☆☆。

*1:特にアメリカの受け入れ基地側でやったとしたら。