インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

腰痛その後

  先日、勤務先の学校ではスポーツ大会がありました。スポーツ大会といったって、毎年近くの東京ドームボウルでボウリング大会なんですけど。「せんせ〜、何でやらないの?」と言われましたけど、腰痛持ちにとってあんな重い物を片手で振り回すなどということは正気の沙汰とは思えないわけでして。
  思えば二年前のこのボウリング大会でむちゃをして、それから腰痛が悪化したのでした。いや、腰痛自体はもう数十年前にギックリ腰をやって以来習い性になっていて、ここ数年はあまり腰もシクシクしないな〜と油断してボウリングなんかしちゃったのがいけなかったのです。
  腰が痛み出すと、走ることはもちろん、普段道を歩くのだっておっかなびっくりになります。加えて、立ったまま靴下がはけない、ズボンもはけない、パンツだってもちろんはけません。靴下やズボンはベッドやソファーに腰掛けてからはかなきゃなりませんし、パンツは……具体的な描写は自粛しますが、風呂場の脱衣所でかなり奇っ怪な動作をしなきゃならない羽目に。
  腰って本当に身体の「要」なんですよね。ギックリ腰をやったときは、ただ横になっているだけでも痛かったですし。
  細君をはじめ、まわりの同僚や友人には腰のヘルニアを患った人が多く、たいがいが手術で治しています。というわけで私にも手術を勧めてくれるんですけど、どうも気乗りしないんですね。ありがたいことに私はこの年になるまで一度も大きな手術をしたことがなく、身体にメスを入れたこともありません。だからというわけじゃないけど、手術をしないで済ませられるものならそうしたいなと。それから、西洋医学を否定するわけじゃ全くありませんが、こと腰に関する限り、身体の不均衡というか歪みというか、もっと全体のバランスを考えた治療を受けたいと思います。ただ単に出っ張ってるから切るとか削るとかじゃなくて。
  というわけで、これは昔会社の先輩から紹介されたのが縁で、断続的ながらもう二十年近くカイロプラクティックの治療院に通っています。「カイロ」と聞くと、多くの人はなぜか「あのボキボキッとやるやつ?」とおっしゃるんですけど、え〜、全然違います(^^;)*1。詳しくはこちらを参照してください。
  カイロプラクティックの治療に特徴的なのは、その「ほとんどなにもやってないんじゃないか感」。実際、治療時間はほんの数分程度ですし、腕時計やベルトは外すものの来院した着衣のままですし、足を上げたり手を挙げたり身体を傾けたりはするものの先生の手はほんの軽く身体に触れるだけ。治療の理屈を理解、というかリスペクトできないと、「なんだ、これで数千円も取るなんて詐欺じゃないか?」と思うかも知れません。でも、この方法で徐々に、徐々に、身体の歪みを治してバランスを回復していくみたいなんですね。そうそう、カイロプラクティックは一般に、一回で劇的に効く、ということは少ないようです。いま通っている治療院の先生は「それまで無理して歪みをためてきたぶんだけ、治るのにも時間がかかるよ」と言っていました。
  この治療院は練馬区にあります。宣伝するみたいでナニですから具体的な名前は出しませんが(知りたい方はメールでどうぞ)いろいろな治療院に通ってようやくここに行き着きました。鈴木宗男氏を彷彿とさせる風貌のここの先生は、実は二十数年前に会社の先輩が紹介してくれた先生の師匠にあたる方なんですが、私にとっては「神の手」です。現在一年あまり通って、最近では靴下もズボンも普通にはけますし、ジムでランニングマシンや筋トレもできるようになりました*2
  一回4200円で保険もきかないので結構な出費になりますが、私は腰のあたりが怪しくなってきたら身体のメンテナンスのつもりで通っています。それから、普段の生活でもいろいろと腰に気を遣うようになりましたね。足を組まないとか、極端に思い物を片手に持たないとか、姿勢良く歩いたり座ったりするとか、できるだけ夜遅くまで食べたり飲んだりしないとか(できるだけ、というのが情けない。でも就寝直前の飲食は腰にも負担を掛けるんだそうです)。

*1:なかには「ボキボキ」系のカイロもあるんですけど(私もずいぶんいろいろ通いましたから……)、そういうところはたいてい「効果薄」。とにかく、患者に無理を強いる方式は疑った方がいいというのが私の経験則です。

*2:治療法は人や症状によって向き不向きもあると思いますので、過信は禁物です。必ずセカンドオピニオンを求められますよう。