インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

筋筋膜性腰痛について

久方ぶりで腰痛に襲われました。ジムでの体幹レーニングや筋トレを始めてから、普段の生活での姿勢などに気をつけるようになってほとんど発症しなくなっていたのですが、来るときは来るのです。今回の原因ははっきりしています。それは留学生が文化祭で演じる日本語劇の指導に熱が入りすぎて、年甲斐もなく跳んだり跳ねたりして演技の見本をやって見せたからです……。

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https://www.irasutoya.com/2016/01/blog-post_16.html

それはともかく、こんな時は湿布を貼って安静に……ではなく、逆に原因を見定めてそれに対応するトレーニングをやった方が回復が早い。湿布も整体もマッサージもカイロプラクティックも、畢竟自分で自分の身体を意識して動かしてわけではなく、いわば受身の対症療法です。それでももちろん効果はあると思いますが、能動的でないと身体の調子はなかなか改善しない、というのがこの一年ほどトレーニングを続けてきた末の一つの結論です。

qianchong.hatenablog.com

というわけで、普段通りジムに向かいました。トレーナーさんに腰痛があることを伝えると「では今日は重量系の筋トレはせずに、腰痛対策の運動を重点的にやりましょう」ということで、体幹レーニングや張った筋肉をほぐすような運動を中心に行いました。トレーナーさんが「左側の腰から背中にかけて、右側とは全く違ってまるで蒲鉾のように盛り上がっていますね」と指摘してくれました。「筋筋膜性腰痛でしょう」とのこと。

きんきんまくせいようつう?

「筋肉や、筋膜がダメージを受けて起こる腰痛です。骨や関節がずれているとか曲がっているとか、そうした原因ではないと思います」と、トレーナーさん。なるほど、そういう種類の腰痛もあるのですね。私は腰痛というと、骨や関節に異常が起きて、それが神経を圧迫して起こるというイメージしかなかったのですが、コトバンクによると「一般的な腰痛の症状のうち8割は同疾患によるともいわれる」とのこと。いわゆる「ぎっくり腰」も実はこのタイプが多いんだそうです。

kotobank.jp

痛めた筋肉をケアするような運動を二回にわたって行い、合わせて骨盤を動かす運動なども組み合わせた結果、数日でこの腰痛はほとんどなくなりました。それにしても、筋肉や筋膜のダメージが原因で起こる腰痛ということは、市販の湿布薬や塗布薬もそれなりに意味があるんですね。私は「あんなの骨や関節の構造的な疾患に効くはずないんだから、ただの気休めだよ」と決めてかかっていたのですが、どうやらそれは間違っていたみたいです。ごめんなさい。