インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

ウルカイナじゃなくてウクライナ

ここのところずっと、Yle(フィンランド国営放送)の Uutiset selkosuomeksi(やさしいフィンランド語ニュース)を聞いてディクテーションし、語形変化を確認するというのをささやかな日課にしています。「ささやかな」というのは1日にたった1本のニュースしかやっていないからですが、まあやらないよりはやったほうがマシ、0と1は長い目で見れば大きな違いになるはず……というくらいのスタンスです。

書き取るときに使うのはアウトライナーのWorkFlowyです。このアプリではスペルが間違っていると下線がついて教えてくれて、かつフィンランド語にも対応しています。こうした機能はフィンランド語の「母音調和」のような、ひとつの単語の中に一緒に存在できる母音の組合せ(たとえば a o u と ä ö y は一緒に存在できません)などを確認できて便利です。ありえない綴りは「違うよ」と教えてくれるわけです。ときどきありえる綴りでも「違うよ」と下線が現れますが、そういうときは右クリックから“Learn Spelling”を選んで学習させることができます。

ところで、ディクテーションの際には「正解」のスクリプトを別に保存しておいて、後で答え合わせをするのですが、先日はその正解のスクリプトに下線が現れました。“USA:n tukipaketti Urkainalle(アメリカの支援パッケージがウクライナへ)”という見出しの“Urkaina”が「違うよ」と。確かに、ウクライナは“Urkaina”じゃなくて“Ukraina”です。


Joe Biden tapasi Volodymyr Zelenskyin - USA tukee “oikeudenmukaista rauhaa” | Verkkouutiset

でもこの“Urkaina”、念のためにネットで検索してみたら10000件以上もヒットしました。わはは、みんなけっこう間違えて打ってらっしゃる。フィンランドの国営放送Yleでさえミスタイプしちゃうんですから、おそらくフィンランド語ネイティブでも慌てて書くとそういうことが起きるんですね。「とうもろこし」を「とうもころし」と書くようなものですか。