インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

トレーニンググローブ

中指と薬指のつけ根に大きな「胼胝(たこ)」があります。昔は指の側面にいわゆる「ペン胼胝」があったのですが、パソコンを常用するようになってからこちら、すっかり姿を消しました。そのかわりここ数年、指のつけ根に出現しているのです。理由はもちろん筋トレです。

ベンチプレスなどでバーベルを上げようとすると、ちょうどこの部分に当たるのです。身体がこの部分にストレスを感じて、自己防衛的に皮膚を厚くしようとしているんでしょうね。これまでは別に違和感もなく不便も感じなかったので、胼胝もそのままにしてきました。

しかしウェイトが徐々に上がるにつれて、この部分がちょっと痛く感じられるようになってきました。しかもトレーナーさんからバーベルを握らないように指示されてからは特に。よくよく手の使い方を観察してみると、みなさんバーベルは指のつけ根あたりではなく、親指の下の膨らんだ手のひらのあたりで支えています。なるほど、ここなら皮膚も厚いのでそれほど痛くもなく、従って力もかけやすいということですか。身体全体のフォームも大切ですが、こういう細かいところの調整もすごく大切なのです。

それでバーベルを支える位置を調整しながらトレーニングしていたのですが、それでもある程度のウェイトを超えると、痛さが耐えがたくなってきました。その時に気づいたのは、朝活のジムなどで見かける、手にグローブをはめた方々の存在でした。

グローブというか、指先がカットされたハンドウォーマーみたいなものですが、なるほど、アレがあれば手のひらも痛くなさそう。トレーナーさんに「アレは何という物ですか」と聞いたら「さあ……?」というので、ネットで調べてくれました。「トレーニンググローブ」だそう。というわけでさっそく購入しました。

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GW SPORTSトレーニンググローブ

使ってみたら、いままで上がったり上がらなかったりを行き来していたベンチプレス75kgが一度ですっと上がりました。やはり手のひらの痛さがまったくないぶん、力を出すことに集中しやすくなるようです。それに、何となくこれをつけているとカッコいい。レーサーがスタート前にきゅきゅっと手袋を装着している時のような。くだらない虚栄心ですが。

ところで「胼胝」をネットで検索したら、Wikipediaに「べんち」という読みが載っていました。おお、中国語の“胼胝(piánzhī:ピィエンヂー)”ではないですか*1。たぶん中国語から入ってきた読み方なんでしょうね。

*1:一般的な会話では“繭子(jiǎnzi)”とか“老繭(lǎojiǎn)”などと言いますが。