インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

歯列矯正をしてよかったこと

1年ぶりで歯の定期検診に出かけてきました。かつて歯列矯正をしたときに通っていた歯科医院で、矯正の終了後もずっとお世話になっています。いつも診てくださる先生が「あれ、もう1年経ちました? はやいなあ」と言っていました。私も同感です。

というか、歯列矯正を終えてからもう14年も経ったということ自体「はやいなあ」と思います。当時ブログに治療の進捗を記していて、確かめてみたら矯正のため歯に装着していたブラケットを取り外したのが14年前の夏でした。その後は歯を固定しておく「リテーナー(保定器)」というマウスピースみたいな器具を使っていて、いまでも夜寝るときには必ず装着しています。

そのおかげで、14年たった今でも歯列は矯正終了時のままです。歯列は矯正後、何もしないでおくと加齢に伴ってだんだん崩れてくるそうです(治療開始時にもその旨を告げられます)が、私はせっかくあそこまで苦労して矯正したんだから「もったいない」というわけで、律儀に使い続けてきました。先生からは「ちゃんとリテーナー使っているから、いい状態ですね」とほめられました。

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https://www.irasutoya.com/2014/06/blog-post_27.html

私は歯列矯正をして本当によかったと思っています。こんなことを言うと、どこか「ルッキズム」に加担しているようでいささか後ろめたいですが、それでも正直なところ、人前で屈託なく笑えるようになったのは個人的にはとても大きかった。誰も他人の歯列なんて気にも留めていないでしょうけど、むしろ卑屈な自分自身の心の問題として。

先日、古い書類の整理をしていたら、20年以上前に中国へ留学していた頃の写真が出てきました。かなり切り詰めた生活をしていた頃で、加えて異国での生活ということもあって全体的に疲れた感じの自分が写っていましたが、一番驚いたのは顔の形です。私、こんな顔をしていたんでしたっけ、という感じで。

そう、歯列矯正の際に奥歯を抜いて歯列全体を後ろへ引っ込めるような形になったので、顔、特に口の周りの形がかなり変わっています。以前は犬のように口周り全体が前に突き出している感じ(いわゆる「犬顔」とは全然違います)だったのが、歯列の後退にともなってややフラットな感じに。畢竟、歯列矯正は美容整形とほとんど同じようなものなのです(「審美歯科」という言葉もあるくらい)。ここにも若干ルッキズムの匂いがいたしますね。

世の美容整形は賛否両論あって、特に本邦では芸能界のゴシップよろしく、どちらかというと秘匿すべきもの、こっそり行うものというイメージがあります。そこへいくと歯列矯正は、子供の頃から行っている人も多いですし、あまりネガティブなイメージは少ないように思います。

私は若い頃、かなり不摂生をしていて虫歯も多く、特に奥歯は左右上下とも詰め物が入っているくらいです。でも歯列矯正をしてからこちらは、定期検診のおかげもあって、虫歯になった歯は一本もありません。歯列矯正をして、単に審美という点だけではなく、老いてもなお自分の歯で食べられるというQOLを確保できるという点でもよかったなと思うのです。