インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

東山魁夷氏の『白夜光』とクオピオのプイヨ・タワー

フィンランドのニュースサイト「yle」で偶然見つけた記事に、日本画家・東山魁夷氏の作品が載っていました。東部フィンランドのクオピオにあるプイヨ・タワーに氏の日本画作品『白夜光』を元にした版画が贈られたという記事(読解力に自信がないので、たぶん)です。

yle.fi

記事を読んでから検索して初めて知ったのですが、東山氏は1960年代の初冬に北欧諸国を旅していたんですね。『白夜光』はその時の経験を元に描かれたものなのでしょう。言われてみればそうだと思いますけど、東山氏の諸作品、特に森や湖を題材にしたものには北欧の風景と共通する雰囲気が確かにあります。原画は東京国立近代美術館に収蔵されているそうですが、一度観てみたいものです。

https://search.artmuseums.go.jp/records.php?sakuhin=2530

「yle」の記事では、プイヨ・タワーに贈られたものと同じ版画が、東京のフィンランド大使館にも展示されているそうです(たぶん)。この版画もぜひ観てみたいです。

f:id:QianChong:20201222134611j:plain

プイヨ・タワーはクオピオの郊外にある展望塔で、塔のてっぺんにある屋外展望台から見える景色は、森と湖が平たくストライプ状に重なって見えるフィンランドならではのものです。かの国には高い山がほとんどないので、こういう景色になるんだろうと思います。白夜にここを訪れたら、薄い日の光に湖水が照らされて、こんな銀色に輝く風景になるのかしら。ぜひまた訪れて、白夜の夜にこの光景を眺めてみたいと思います。

f:id:QianChong:20190808174820j:plain
f:id:QianChong:20190808173730j:plain
▲この二枚は昨年の夏にプイヨ・タワーで撮ったものです。