インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

見知らぬ方に勝手に呼び名をつける

平日の朝はだいたい出勤前ジムに寄っていますが、フリーウェイトのコーナーではいつも顔を合わせる方々がいます。とはいえ、お互いに面識はなく、言葉を交わしたこともありません。「あ、あの人、また来てる」と思うだけで会釈さえしないのはなんとなく気持ち悪いんですけど、ジムではみなさん自分の課題に黙々と取り組んでらっしゃるので、なぜか声がかけにくいんですよね。ましてや今はコロナ禍の最中で、ジム内ではマスク着用が求められていて、表情に乏しい上に「会話はお控え下さい」と注意書きが貼られていますし。

でもほとんど毎日見かける方々なので、気がついたら勝手に呼び名をつけてしまっていました。私は昔からそういう、知らない人に呼び名をつける癖があって、最寄り駅の向かいのホームで毎朝見かけるサラリーマンとか学生さんとかも、その外見から勝手に「ひょろりさん」とか「薄眉くん」などと呼んだり、勝手なイメージで「斎藤さん」とか「渡辺さん」などと呼んだりしているのです。あ、もちろん声には出しません。心のなかで呼ぶだけですが、こういう変な癖があるのは私だけなんでしょうか。

と思っていたら、そうだ『マンガ サ道』のタナカカツキ氏が同じようなことをされていたのを思い出しました。ドラマにもなりましたからご存じの方もいると思いますが、『サ道』ではタナカカツキ氏がサウナでよく見かける人々のことを「偶然さん」とか「イケメン蒸し男」とか「蒸しZ」などと呼んでいるのです。いずれも本名はまったく知らずに、でもそのうちの何人かとは会話を交わす仲にまでなっているという……。

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マンガ サ道~マンガで読むサウナ道~(1) (モーニングコミックス)

私はフィンランド人並みに人見知りで、知らない方と話をするのが苦手なので、自分が勝手に呼び名をつけている方々と会話したことは一度もありません。特にジムのフリーウェイトコーナーにいらっしゃる方々は、みなさんけっこうコワい雰囲気なので……。でもパーソナルトレーニングのトレーナーさんに聞いた話では「そういう人が意外に優しくて、筋トレのフォームを教えてくれたりするんですよ」とのこと。でもちょっと声はかけにくい……というか、向こうだって私のことを「コワい、声はかけにくい」と思っているかもしれません。

今日も今日とて、新しい呼び名を考えつきました。「落武者太郎」さん。だって、その方は髷を落としたあとみたいに両脇の髪が長くてザンバラになっていて、てっぺんは……いや、単に失礼な野郎ですね、私。