インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

虹とオーロラ

緊急事態宣言が解除されても、語学講座はおおむねどの学校も授業がストップしたままです。そりゃまあそうですよね、先生と生徒がかなり密接な距離で相対して話すことが多いのが語学講座の特徴ですから。私が通っているカルチャーセンターのフィンランド語講座も、臨時休校したまま再開の連絡はまだありません。

先生からは、休校中に語学の体力が落ちないようにしていてくださいねと言われていたので、少なくともQuizletで単語を覚えるのと、朝晩の通勤時に教科書の音声をシャドーイングするのだけは続けてきました。それと、本を読んだりネットで検索した時に気がついた語彙をQuizletに加えていく作業。先日は「虹」と「オーロラ」を加えました。

虹は“sateenkaari(サテーンカーリ)”だそうです。“sade(サデ)”が「雨」で、「e」で終わる語尾は「ee」になって、さらにkpt逆転だから「d」が「t」になって、さらに「〜の」を表す属格にして“sateen”。きちんと法則通りです。“kaari”はなんとなく外来語っぽいから“curl(カール)”あたりからきているのかしら。「雨の(あとの)カール(アーチ)」という感じなのでしょうか。

オーロラは“levontuli(レヴォントゥリ)”だそうです。“lepo(レポ)”が「狐」で、kptの変化で「p」が「v」になって、さらに属格で“levon”。こちらも法則通りです。“tuli”は「火」ですから、フィンランド語のオーロラは「狐火」なんですね。日本にも狐火というのがありますが、なにかこう、神秘的な炎っぽいところが共通していて面白いなと思いました。

こういう意味的にもビジュアル的にも特徴のある単語(特に名詞)はすぐに覚えることができます。逆に一番覚えが悪いのは、当たり前ですけど抽象的な単語。“turha(無駄な/不必要な)”とか“tyhmä(バカな/愚かな)”とか“tyhjä(からの/からっぽの)”とか“täysi(いっぱいの/満たされた/完璧な)”とか“tylsä(退屈な/つまらない)”とか……どれがどれだったか、英語などからも類推も効かないので、なかなか定着しません。

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