インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

か・ち・も・な・い

体幹レーニングや筋トレなどの「朝活」で通っているジムから、件名に【重要】と書かれたメールが次々に届きました。「2月29日の安倍首相の記者会見を踏まえて、弊社ではお客さまならびに従業員の健康と安全確保のため店舗の臨時休業を決定しました」とのことで、今月中旬まで全面休業とのことです。

会見で「スポーツジムやビュッフェスタイルの会食で感染の拡大が見られる事例がありました。(中略)事業者の方々には、感染防止のための十分な措置を求めたいと思います」とまで言われちゃったら、まあそうなりますよね。仕方がないですけど、なんだか身体がなまって気持ちが悪いです。

うちの学校でも年度末の行事関係はすべて中止。卒業式も取りやめになり、内輪で卒業証書を渡すだけということになってしまいました。留学生の中には、たぶんお国のご家族から心配する電話なりメールなりがたくさん入っているんでしょう、かなり神経質になっている人もいて、マスクだけでなく薄いビニール手袋をしている人まで登場しました。う〜ん「正しく怖がる」ってのは、なかなか難しいんですね。

きのうの東京新聞朝刊に、興味深い記事が載っていました。いわく「日本人のヘルスリテラシーは他国より低い傾向にある」。自身の健康や身体の状況について、科学的な根拠に基づき正しく知って自分で判断しよう、あるいは「正しく怖が」ろうとする姿勢の人が少ないということですか。今回のマスク不足だってそのひとつの現れかもしれません。

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以前、妻がくも膜下出血で緊急に手術をしなければならなくなったとき、私は担当医師から説明を受け、数多くの同意書にサインをしたのですが、その医師からは後日「(説明時に)落ち着いておられたので救われました。かなり取り乱すご家族もいらっしゃるので」というようなことを言われました。無理もないとは思います。家族が病に倒れ、いきなり難しい病状や予後についての説明を受け、すぐにサインを求められるという状況においては、普段からある程度のリテラシーというか一般常識みたいなものがないと判断のしようがないのかもしれません。

qianchong.hatenablog.com

上掲の記事では、情報の正しさを見極めるポイントとして「か・ち・も・な・い(価値もない)」という合言葉を推奨しています。

か:書いた人は誰か
ち:違う情報と比べたか
も:元ネタは何か
な:何のために書かれたか
い:いつの情報か

なるほど、これは常に気をつけたいところです。特にネットで検索ないしはSNSの閲覧などをしているとき「脊髄反射的に反応しない」というのはとても重要です。特に拡散機能の強いTwitterは要注意。ヘルスリテラシーもですけど、こうした情報リテラシーも学校などで学ぶ機会を増やしていく必要があるんじゃないかと思います。