タンペレの空港で借してもらった車は、オペルのコルサ(Corsa)でオートマ車でした。ウェブ上で予約したのはフォルクスワーゲンのアップ(up!)という軽のマニュアル車だったんですけど、まあいいか。左ハンドルの右側走行ですが、台湾でさんざっぱらスクーターに乗っていたからか(台湾も日本と逆です)、ほとんど抵抗がありませんでした。
フィンランドの車は昼間でもヘッドランプかスモールランプをつけっぱなしにしているので、操作しようとしたら、昼間でも自動で点灯させるモードがついていました。そりゃそうですよね。あとは曲がるときに時々間違ってワイパーを動かしちゃう(方向指示器のレバーが右ハンドル車と逆)くらいで、とても快適に運転できます。
高速道路ばかり走っていると面白くないので、スマホのGoogleMapで適当な小さな街を目標に設定して経路を表示し「ナビ開始」でカーナビにして走りました。とても正確かつ詳細にナビゲーションしてくれて(それも日本語で)今さらながら驚きました。フィンランドによくあるロータリー式の交差点でも「ロータリー○番目の出口です」などと教えてくれるのです。私は東京では車に乗らないので疎いのですが、これはすごいです。高価なカーナビなんてまったく要らない時代になっちゃったんですね。
スマホをカーナビにするつもりでいたので、Amazonで買ったスマホ固定用のラック(エアコン吹き出し口にクリップで挟むやつで、角度が自由自在につけられてものすごく便利です)と、シガーソケットに差し込んで使うUSBチャージャーを日本から持ち込みました。
でも、シガーソケットを使おうと思って気づいたのですが、その横に何とUSB用の差し込み口がありました。そうか……いまの車では標準装備なんですかね。長い間自家用車を持っていなかったので、知りませんでした。
フィンランドは「森と湖の国」ですが、田舎道を走ると森と湖に加えて麦畑が延々と連なっています。二毛作なのか、すでに何かを刈り取った後の畑は緑色で、小麦が実っている畑との淡いコントラストが美しい。対向車が5分も10分も現れないような道を、ひたすら美しくて「平凡」な風景を眺めながら走りました。ああ、誰もいない風景って本当にすてきです。
途中でアメリカのロードムービーに出てきそうなドライブインがあったので、お昼を食べに入ってみました。屈強なおじさんたちが昼間からビール飲んでる(それにしてもフィンランドの男性、黒っぽいヘビメタ系のシャツを着てる方が多いのはどうしてなんでしょうね)いかにもな場所でしたけど、コーヒーもピザもおいしかったです。ただビザは大きすぎて食べきれず、少し残しちゃいました。ごめんなさい。