インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

デジタルデトックスの必要

先日のNHKクローズアップ現代+』はなかなか衝撃的な内容でした。

www.nhk-ondemand.jp

「時間が空いたらスマホを取り出す」とか「疑問が浮かんだらすぐ検索する」など、スマホやネットにつながったデジタル機器を過度に使用し続けることによって、記憶力や思考能力が低下する「スマホ脳過労」と呼ばれる症状と診断される人が増えているという話題です。

なるほど、これは自分にも当てはまるのではないかと思いました。私は仕事中はなるべくスマホに触らないようにしていますが、その一方でネットにつながったパソコンにはほぼ一日中向き合っています。仕事で接する機会がある留学生のみなさんも、ほぼ全員がスマホと首っ引きで、常に検索したりゲームをしたり課題を作成したりしています。なんとプレゼン用のパワポまでスマホで作っちゃうのです。小さな画面もよく見える方々が羨ましい……。

おっと、閑話休題

スマホへの依存はこれまでにもたびたび注意喚起されてきたと思いますが、ここにきてかなりハッキリと害があるのではないかと主張する専門家が増えてきたということですね。番組では、スマホへの過度な依存が脳の発達を阻害するとして、「18歳まではスマホ1時間まで」のような法整備で強制的に制限すべきとまで提言する研究者も登場していました。

番組によれば、脳には「ぼんやりとする時間」が必要だとのことで、インプットされた情報はその「ぼんやりとする時間」の間に脳が整理を行い、のちにアウトプットできる情報として残っていくのだとこと。それがスマホなどで四六時中、しかもマルチタスクで次々に断片的な情報が蓄積され続けると、脳の中が「ゴミ屋敷」状態になると。

実際には睡眠なども記憶の整理を担う役割を果たしているらしいので、一概に決めつけるのは早計かもしれません。でも確かにスマホは様々なアプリをまるでザッピングするように乗り換えて使えますから、例えば通勤の満員電車などでも前にいる方がスマホの画面上でせわしなく指を動かしている場面をよく見かけます。

メールチェックをしたかと思うと、SNS(それもいくつかを次々にチェック)、ニュースサイドに飛んで、株価アプリへ、その間にLINEでメッセージが入って読みに行く……みたいな方は多い(のぞき見しているわけではないのですが、見えちゃうのです。ごめんなさい)。私自身もそういうことを長時間やっていると「ああ、中毒になっているな」と自覚できることがよくあります。

かなり以前ですが、同じ『クローズアップ現代』(旧番組のほう)で「日本人の2人に1人が『読書ゼロ』」という特集をやっていました。

qianchong.hatenablog.com

この時は、テレビを見続けるインプットと読書によるインプットでは脳における情報処理の仕方がかなり違うという知見が紹介されていて興味深かったのですが、スマホによるインプットも、一部には読書と同じように文字によるインプットが介在するとはいえ、テレビと同じような「入ってくる情報の意味を理解することに追われてしまい、深く考えることをしにくくなる」という弊害があるのかもしれません。

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冒頭の番組では、スマホによる「脳過労」の危険度をチェックできるリストも紹介されていました。こちらからダウンロードできます。

http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4249/checktest/01.pdf

チェックした項目が20個以上だと「危険度大」、10個以上だと「危険度中」だそうです。私もやってみましたが、13個でした。う〜ん、ちょっと危険ですね。番組でも紹介されていた、スマホの使用時間を制限する機能がついた「スクリーンタイム」や「DigitalWellBeing」などのアプリを使ってみようかなと思います。

あとは「デジタルデトックス」ですね。旅行で例えば海や温泉に行けば、少なくとも水の中ではスマホを使えない……おっと、昨年夏に台湾の離島へ行ったときは、シュノーケリングやシーカヤックで遊ぶときさえ「写真撮らなきゃ!」と防水スマホカバーまで買ったのでした。病は深いといわざるを得ません。

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