インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

ステーキは「強火で何度も裏返せ」?

牛肉をただ焼いたの(つまりステーキですが)って、おいしいですよね。お高いからめったに食べませんが、スーパーで時折「三割引きセール」みたいなのをやっていて、その時は「タリアータ」を作るために思い切って買ってきます。

普段スーパーでは、オジサンやオバサン方が精肉のパックをあれこれ手にとってためつすがめつ吟味しているのを横目に「どれ買ってもおなじですよ」と心の中で思っているのですが、ことステーキ用の牛肉となると私も「ためつすがめつ」化していて、ああなんて身勝手な人間なんだろうと思います。

ステーキを焼くのって、ただ焼くだけとはいえ存外難しいです。とくにタリアータは肉の内側をローストビーフほど火を入れず「たたき」ほどレアでもなくというくらいに持っていきたいところですが、火加減とかが難しいし、中まで火が通っているかどうかが分かりにくいじゃないですか。

奉職している学校のイタリア人留学生に聞いた話では、本格的なタリアータはオーブンで作るそうですが、まあこちらは普段の炊事の延長ですからあんまり「男の料理的ホビー」なことはあまりしたくない……というわけで毎回適当に作りながらも出来不出来のばらつきに「もやもや」していたところ、こちらの記事に遭遇しました。

cakes.mu

ステーキを焼くときは、塩だけで胡椒は振らず、終始強火で2分30秒くらい、その間頻繁にひっくり返す……と。えええ、今までの「常識」と全然違う。胡椒は単に焦げるだけだから無意味? 焼き始めたらじっと我慢で動かさないんじゃなかったの? 詳しくは上記の記事にあたっていただきたいですが、これが科学的に解明されたおいしいステーキの焼き方、それもタリアータのような比較的気軽なステーキ応用料理にぴったりの調理法だとのことです。

で、さっそく試してみたところ……本当においしくできました! 終始強火なので外側はかなりかりっとした食感になり、中は火は通っているけれどもきちんとレア。タリアータにぴったりです。「成城石井」総菜コーナーの最近のヒット作(と勝手に思っている)「セミドライトマトのマリネ」もくわえて、どーんと野菜を使ったサラダにしてみました。ソースは以前拝見した野口真紀によるこちらの記事の、バルサミコ酢を使ったもの。

www.kurashijouzu.jp

f:id:QianChong:20180915183120j:plain

この焼き方を教えてくださった樋口直哉氏の連載、ほかにもがぜん料理がしたくなる記事がいっぱい。お勧めです。

cakes.mu