インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

クラシカルなエレベーターに萌える

北欧の旅では、宿泊をすべてAirbnbで手配しました。民泊って、それなりに快適な場所に泊まろうとすると必ずしもお安いとはいえない場合が多いんですけど、いろいろ検索してみると、物価の比較的高い北欧ではホテルよりも安く快適に泊まれそうだったのです。あと、個人のお宅で洗濯機が使えます、ってのがポイント高いです。なんといってもモノを減らしたい個人旅行ではこまめな洗濯が必須ですから。

ヘルシンキで泊まったのは、市内のごくごく普通のフラットでした。民泊は鍵の渡し方がそれぞれに面白くて、家主からの手渡しのほかに、キーボックスが設置されてるとか、近所のキオスクに預けてますとか、はては秘密の場所に隠してあるからスマホに送る写真を見て探してね、みたいなのもあります。ヘルシンキのこのフラットは最後のタイプでした。

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入口の脇にあるこのブラシが組み合わさった物体は、たぶん雪や泥にまみれた靴をキレイにするためのモノなんでしょうね。

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部屋は3階でしたが(グランドフロアがあるから実際には4階)、エレベーターがとても面白かったです。二人も乗れば一杯になるくらいの小さな箱で、ドアを開け閉めして入りますが、ドアは各フロア側にあるだけで、エレベーターの箱自体にドアはついていませんでした。つまり上昇や下降をしている時は目の前で壁がスライドしていくのです。怖いというか面白いというか。スマホで動画を撮りました。

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ストックホルムで借りたお宅は、かなりクラシカルな建物。こちらは家主と直接会って鍵を渡され、室内の説明も受けました。天井が高くて、こぢんまりした部屋ながら解放感があります。窓から見える中庭の風景も風情がありました。

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こちらのエレベーターは、螺旋状の階段の真ん中を貫いている、やはりクラシカルなタイプ。外扉(各フロア側)と内扉(エレベーターの箱側)をそれぞれ手で閉めて乗るようになっています。「二つともきちんと閉めないと動かなくて、ほかの階の人に迷惑になるから注意して」と家主さんに言われました。これもなかなか萌えますね。確か日本橋高島屋のエレベーターがこんな感じじゃなかったでしたっけ。

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ふたつとも一見「大丈夫かな……」という気持ちになりますが、きちんと設計されているのでとても安全です。ただこれ、日本で設置するのは難しいかもしれないですね。クレームがいっぱい入りそう。あるいはクレーム回避のためにエレベーターの内外に数多くの注意書きがべたべた貼られそう。このあたり、ヨーロッパの個人主義というか自己責任というか、自立と自律を重んじる精神を垣間見たような気がしました。

qianchong.hatenablog.com