先週までアテンドしていたお役人たちからは、そういうことをこちらに考えさせる力があった。そういう人の通訳をするのは楽しい。もっといろいろお話を聞かせてほしいと思った。自国の文化に暑苦しいくらいの自尊心を抱いているのはご愛敬だが*1。
一方今週アテンドしたお役人たちからは、懐かしい役人臭(失礼)を感じる。こちらはまあ、こう言っちゃなんだがあまりお付き合いしたくないタイプだ。発言も原稿棒読みが多くて通訳しにくいし。
けれど、仕事以外の話題についてはとにかくよくしゃべる。工場までの送迎バスで、小一時間全員がマシンガントーク。バスの前半分に中国人が乗り、後ろ半分に日本人が乗っているのだが、審査する側とされる側という立場の違いはあるものの、日本人はほとんど声を発しない。そのコントラストの鮮やかなこと。
中国人がノリにノって興じる他愛ないおしゃべりも、中国語を解さない日本人からするとほとんど口角泡を飛ばす激論に聞こえる。ある意味人生をめいっぱい謳歌する中国人のテンションに、日本側は圧倒されている。
よけいなお世話だが、中国人女性が会話の端々でごく普通に発する「チッ」という舌打ち*2も、日本人にとってはかなりなインパクトがあるので注意した方がいいと思う。それからホテルの静か〜な廊下やレストランでは、声のボリュームを今の五分の一くらいにしたほうがいいよ。これも日本人はびっくりするから。
……まあ、別に私がハラハラしなくたっていいのだけれど。