インタプリタかなくぎ流

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澎湖料理

ある仕事が一段落し、サブコンのお招きで高雄市にある海鮮料理の店“海天下”に行く。同じ高雄市内にある“海王子”とは兄弟関係にある(オーナーが実の兄弟だとか)このお店、膨湖料理を看板にしている。刺身は新鮮だし、カジキの照り焼きはほとんど日本料理だし、“金瓜米粉(かぼちゃのビーフン)”はビーフンの戻し方が絶妙*1だし、“塩酥蟳(蟹のにんにく風味揚げ)”は身がたっぷりだし、鱸の“清蒸”は上品なことこのうえなく、上に載った“破布子*2”がまた素晴らしいマッチング。
“海天下”は“海王子”より店内の雰囲気がゴージャスで、値段も少々高めのよう。でも味に大差はないのでいつも王子様のほうをご贔屓にしていた。しかし昨日は違った。明らかに“海天下”の味がよくなっている。店員さんのサービスが少々デリカシーに欠けるのはいつもと変わらず、ご愛敬だが。
この膨湖ふう台湾料理、全体にあっさりした味つけで日本人の口にもよく合う。海老や蟹などの高級海鮮ばかりでなく、ベラのような小魚を丸ごと揚げた“炸紅新娘魚”やヘチマの天ぷらなど、安くておいしい料理もいっぱい。
いつも思うのだが、日本でも台湾料理専門店を見かけるが(台南担仔麺などなど)、そこで出されている料理はこれとはずいぶん異なっている。台湾でも北の地方の料理、もしくはかなり大陸の中華料理に影響されたラインナップなのかもしれない。台湾に来られることがあったら膨湖料理がぜひ、おすすめ。

*1:これほど「アル・デンテ」に戻されたビーフンを他に知らない。

*2:Qing Zuiさんの『台湾現地採用滞在記』に詳しいので、ぜひご覧いただきたい。