インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

2022-04-01から1ヶ月間の記事一覧

ウクライナ侵攻と報道

ロシアによるウクライナ侵攻に関して、「多分に情緒的で勧善懲悪的な報道にはちょっと『うんざり』」していると先日書きました。 qianchong.hatenablog.com それで大手メディア発ではない情報にもいろいろ触れようと意識してきたのですが、今朝はその大手メ…

Quizletの挙動がおかしくなった(すでに解決)

フィンランド語の教室はゴールデンウイークで一回お休みになるので、先生から課題が出されました。すでに学んだ一冊目の教科書の、最後の課のテキストを全部覚えましょうというものです。先生はGoogle Slidesで「日・芬(フィンランド)」対応のスライドを作…

スリングショット

先日、ジムのパーソナルトレーニングで「スリングショット」を教えてもらいました。ベンチプレスなどの際に使うもので、特にバーベルを胸まで下ろして推し挙げる瞬間、一番瞬発力が必要なところで補助をしてくれる、サポーターのようなものです。両端が筒状…

情緒的な報道にはちょっとうんざり

知人と話していたら「最近はちょっとうんざりしてきた」と言っていました。連日接しているウクライナに関する報道についてです。ロシアによる侵攻が始まって二ヶ月あまり。過去のこうした紛争や戦争はたいがい数ヶ月から数年、あるいはそれ以上続いたことが…

申し合わせ

今日は仕事を一時間ほど早退して、千駄ヶ谷の国立能楽堂にやってきました。来週の5月3日と4日にお能の発表会があるのですが、私は能二番と仕舞二番の地謡、それに自分の舞囃子に出ます。今日はその「申し合わせ」なのです。申し合わせはまあ「リハーサル」の…

ウクライナ政府の動画に対する反応

ウクライナ政府がツイッターに投稿した動画について、日本のネットユーザーからの批判で炎上した……というニュースに接しました。私はこの動画を保存しておいたのですが、案の定今日になって、もとの動画が削除され、改変された動画に変わっていました。 main…

アンチソーシャルメディア

Facebookというものをほとんど使わなくなりました。何年か前にいったんアカウントを削除したものの、台湾の友人や日本国内の一部の知人とやり取りするためだけに復活させてしばらく使っていましたが、現在ではほぼMessengerくらいしか使っていませんし、自分…

フィンランド語 165 …日文芬訳の練習・その77

先日“Uutiset selkosuomeksi”をディクテーションしていたら、EUがロシアに科した制裁によって、ロシアのトラックがフィンランドに入れなくなったというニュースがありました。ところがニュースの最後で「同じことがトラックやバンにも適用されます」と言って…

てんで聞いちゃいない

留学生の翻訳クラスで、字幕翻訳の授業が始まりました。毎年この時期から数ヶ月かけてそれぞれの字幕作品を作るという課題で、ひとりひとりに字幕制作ソフトの「Babel」を貸与して授業を進めます。最初に字幕翻訳のガイダンスをしました。日本の「業界」にお…

気になる三人かい…

昨晩は知人に誘われて,落語を聞きに行ってきました。知人は夫妻でチケットを取っていたのですが、お連れ合いが仕事で行けなくなったので「チケットがもったいないし、一緒に行きません?」とLINEが来たのです。落語を聞きに行くのは久しぶりです。場所は初…

SNSやニュースフィードで情報を知らなくてもいい

昨日仕事を終えて退勤しようとしていたときに、同僚から「ねえ、どう思う? あの吉野家のハナシ」と聞かれました。私は何のことだか分からなかったのですが、吉野家の常務が早稲田大学で行われた社会人向けのセミナーで「きわめて不適切な発言」をしたとのこ…

尾声

留学生の通訳クラスで使った教材に、“隨著這個情節發展到了尾聲,真相漸漸地浮出了水面,最後是有一個很大的反轉。(物語がラストへ向かうにつれて、徐々に真相が明らかになり、最後に大きなどんでん返しがあります)”という一節がありました。推理小説につ…

中国共産党と流行歌

昨日ご紹介した石川禎浩氏の『中国共産党、その百年』ですが、中国の近現代史、その時代時代の空気や雰囲気を感じるためのひとつの切り口として、流行歌の数々がコラムの形で紹介されているのが、個人的にはとても楽しかったです。私も、いまではまったく行…

中国共産党、その百年

ロシアのウクライナ侵略によって、国際関係がにわかに大きな変化、ないしは仕切り直しに直面しているように思われます。これまで中立を保ってきた北欧のフィンランドとスウェーデンがNATOへの加盟を模索し始めたというのは、ああ、それはそうなるだろうなと…

フィンランド語 164 …日文芬訳の練習・その76

フィンランドの田舎を旅したとき、とある農家に招かれてお茶をご一緒したことがありました。庭で私は草花や美しい森の風景を片っ端から写真に撮りました(さすがに家の中では遠慮しましたが)。農家の方は笑っていましたが、内心では「なんだろう、この日本…

新刊書の推薦コメント

新刊書の車内広告や店内POP、あるいは本についている帯などに、惹句とともに読者の感想が並んでいることがありますよね。著名人による「○○氏、推薦!」みたいなのもありますけど、それ以外にも「40代・女性」とか「東京・STさん」のように匿名で、「目からウ…

代々木公園と明治神宮

留学生の通訳クラスで、観光ガイド通訳の実習を行いました。毎年東京都庁や東京都議会の見学を兼ねて実習をしていたのですが、あまり見るところがなくておもしろくない(失礼!)のと、コロナ禍で見学できないエリアが多いのとで、今年は代々木公園と明治神…

フィンランド語 163 …トレーラーとトラック

フィンランドの国営放送Yleには“Uutiset selkosuomeksi(やさしいフィンランド語ニュース)”というチャンネルがあります。おそらく移民の人たち向けに作られているのだと思いますが、私たちのような語学学習者にもうってつけの教材になります。 yle.fi とい…

風景よりもスマホ

先週の日曜日、三軒茶屋の東急ストアで夕飯の買い物をして、東急世田谷線に乗ったら、連結部に立っていた私の前に、外国の観光客とおぼしき男性二人組が座っていました。まだそれほどインバウンドは復活していないと思うので、ひょっとすると日本在住の方か…

見るものではなくやるもの

先日、目黒の喜多能楽堂へ稽古に行ったとき、稽古場の前で二十代とおぼしきスーツ姿のお若い男性を見かけました。稽古場はいくつかあって、その日は私のお師匠以外にも稽古をされている能楽師の方がいらっしゃったのですが、たぶんその方のお弟子さんでしょ…

今すぐソーシャルメディアのアカウントを削除すべき10の理由

昨年末にTwitterを「降りて」三ヶ月ほど経ちました。すでにアカウントは消滅していますが、実はもうひとつTwitterにアカウントを持っていて、それは今でも続けています。趣味で学んでいるフィンランド語でのみつぶやくアカウントです。ただし、以前Twitterを…

フィンランド語 162 …日文芬訳の練習・その75

コワーキングスペースで、とある香港人と知り合いました。母語は広東語ですが、北京語もできる一方、日本語はほとんど話せません。現在の香港の政治状況から一時的に逃れてきた方のようでした。私たちは北京語で話しましたが、その人は最後までどこか「よそ…

行李

職場で、頂き物のお菓子が紙を折って作られたかわいい箱に入っていたので、「まるで行李みたい」と言ったら、「氷?」と話が通じませんでした。そりゃそうだ。いまどき行李を使っている人はほとんどいないでしょうから。私が小学生くらいの頃まで、家では行…

特権階級みたい

朝いつものように職場に向かっていたら、学校へ向かう道に尋常じゃない数の若い方々が歩いていました。そうか、新学期が始まってみなさん今日が初登校日なんだなと気づきましたが、学校の前まで来てさらに驚きました。ものすごい人だかり、まごうかたなき「…

“尹錫悦”氏の名前の読み方について

新学期を迎えて、担当している留学生の通訳クラスの教材を準備しています。留学生のみなさんはこれまで日本語の上達に専念してきた方がほとんどなので、日本語から中国語へ、あるいは中国語から日本語へ「訳す」ということに慣れていないという場合も多い………

もうWordには戻れない

昨年の夏、『ライティングの哲学』をよんですぐに「アウトライナー」を使い始めました。アウトライナー(アウトラインプロセッサ)とはその名の通り、文書のアウトラインをざっくりと作るためのツールで、思いついた端からどんどん入力していき、かつあとか…

Apple Musicもいらないかな

ヘッドホンの選択であれこれと紆余曲折があったあと、結局はAppleのAirPods(第3世代)を購入することにしました。私は日常的にiPhoneを一台とMacBook Airを二台使っているのですが、さすがは同じ会社の製品だけあって、接続性が抜群に良いです。最初から迷…

フィンランド語 161 …日文芬訳の練習・その74

先日行われたアカデミー賞の授賞式で、俳優のウィル・スミス氏がプレゼンターのクリス・ロック氏を平手打ちするという一幕がありました。ニュースには賛否両論がたくさん載っていました。私は、「男として」妻や家族への侮辱を許さないという姿勢は、いわゆ…

「〜を食べさせる店」をめぐって

「食べさせる(食わせる)」という言い方がありますね。「親が子供にご飯を食べさせる」という単なる使役ではなくて、「あの店は旨い魚を食べさせる」みたいな言い方です。なぜか私はこの後者の言い方が昔から苦手で、耳にするたびになんとも言えない嫌な気…

ふたたび天丼

所用で銀座に出たおり、またまた天丼を食べました。ちょっと贅沢です。行ったのは天國という天ぷら屋さんですが、ここに来るのも本当に久しぶりです。以前来たのは何年前だったでしょうか。もともとは銀座の大通りに面した、博品館のお向かいにお店があった…