インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

2022-01-01から1ヶ月間の記事一覧

自衛官の募集

三軒茶屋の駅で、ポケットティッシュをもらいました。ふつうこれを配っている方は蛍光色のジャンパーなど着ている場合が多いのですが、きょうは金ボタンが目立つ紺のブレザーの男性。配られたのは「自衛官候補生募集」の広告が入ったティッシュでした。「募…

童夢

高校生のときのクラスメートにM君がいました。漫画研究会に所属していて、素人目にも「うまい!」と思えるようなマンガを描いていました。M君は大友克洋氏の大ファンで、描くマンガの作風も大友氏に酷似していました。確か高校一年生か二年生の頃に週刊誌で…

フィンランド語 151 …日文芬訳の練習・その65

子供の頃、小学校には石炭置き場がありました。教室のストーブで石炭を使っていたからです。当時の生徒はアルミ製のお弁当を持ってきて、それをストーブの上に置いて温めていました。現在では多くの国が二酸化炭素の排出量を削減しようとしているので、石炭…

爪切りと「ポイ捨て」

先日、東京都内の交差点で信号待ちをしていたら、かすかな「パチン、パチン」という音が聞こえてきました。なんだろうと思ったら、目の前にいたスーツ姿の男性が爪を切っているのでした。青信号になると、男性は爪切りの中にたまっていたとおぼしき爪を「ざ…

小さな逃避の必要

新型コロナウイルスの感染者数が急増しています。これだけ毎日感染者数の増加がさまざまなメディアで伝えられ続けていると、気持ちの上でも苦しくなってきます。私の周辺でも、本人は感染していないものの家族が感染したために「濃厚接触者」として職場に来…

スポーツゴジラ

仕事や私用で地下鉄都営大江戸線を利用することが多いのですが、その駅構内でときどき『スポーツゴジラ』というフリーペーパーを見かけることがあります。私は身体を動かすことは大好きですが、スポーツ競技にはあまり興味がありません。それに表紙に「toto…

バカにしちゃいけない

最近YouTubeの「ゆる言語学ラジオ」というチャンネルを楽しんで視聴しています。言語学に関するさまざまな話題をお二人の出演者で「ゆる」く語るというチャンネルですが、いえいえ「ゆる」いどころか、とても知的好奇心を刺激される面白いチャンネルだと思い…

クエラピス

今年の春節は2月1日。留学生の通訳クラスにいるインドネシア人留学生から、かの地の春節によく食べられているという「クエラピス(kueh lapis)」というお菓子の話を聞きました。「クエ」はお菓子、「ラピス」は層という意味だそうです。www.google.com ht…

まるまる二年

髪を切りに行きました。いつも行っているお店ですが、コロナ禍に入ってからというもの、マスクをしたまま髪を切ってもらったり、洗ってもらったりという状態が続いています。今日はお店のスタッフさんから「そういえば、この騒動に突入してからもう二年経っ…

フィンランド語 150 …日文芬訳の練習・その64

レベッカ・ソルニットの『ウォークス』という本を読んでいたら、トレッドミル(ランニングマシン)をギリシャ神話の「シーシュポス」になぞらえている文章がありました。確かにいくら走っても前に進まないトレッドミルは、あの苦行に似ています。ジムにはほ…

起立・礼・着席

私がいま勤めている学校は、系列の専門学校や大学が都心のキャンパスにまとまった形になっています。同じ建物でもフロアによって学校が違ったりするのですが、先日所用で他のフロアに出向いたところ、ちょうど始業時間で、先生と学生さんたちが「起立・礼・…

ミナを着て旅に出よう

先日、ファッションブランド「ミナ ペルホネン」のデザイナー、皆川明氏へのロングインタビューをまとめた『Hello!! Work 僕らの仕事のつくりかた、つづきかた。』という本を読んだので、もう一冊『ミナを着て旅に出よう』という本も読んでみました。こちら…

オンライン授業にはない「冗長性」が必要なのかもしれない

斎藤環氏と與那覇潤氏の『心を病んだらいけないの?』を読んでいたら、最終章に「オープンダイアローグ」の話が出てきました。統合失調症や鬱病などの患者に対して、投薬ではなく、患者に関わる家族や友人、医師や看護師など、患者に関わる全ての人が参加し…

成城石井のサラダチキン

よしながふみ氏の『きのう何食べた』最新第19巻に、こんな話が載っていました。ケンジが元カレと約20年ぶりぐらいで再開して、かつてはやせていた元カレが肉体改造で「ナイスバディ」になっていたのをシロさんが気にして、自分もマッチョにならなきゃいけな…

年齢に関係なく働く

東京は青山のスパイラルビル5階に「Call」というお店があります。デザイナー・皆川明氏のブランド「ミナ・ペルホネン*1」が展開している服飾や雑貨のお店で、食品販売コーナーやカフェもある面白い空間です。スパイラルといえば、私が学生時代に竣工したお…

そんなに謝らなくても

昨日の東京新聞朝刊、諸岡カリーマ氏の「本音のコラム」。先日の雪で朝刊の配達が遅れる可能性があることを謝罪していた同紙に、ちょっとした違和感を覚えたとのこと。私もおなじように感じていました。さらに諸岡氏が指摘されている、ほんの数分の電車の遅…

フィンランド語 149 …日文芬訳の練習・その63

先日同僚と話していて驚いたのは、Netflixなどのドラマを「早送りで見る」ということでした。早くドラマの展開が知りたいからだそうです。私も情報系のYouTube動画は早送りすることがありますが、ドラマや映画などではやったことがありませんでした。そう考…

空き家をもっと流通させていければいいのに

先日休みの日に散歩がてらちょっと遠くのスーパーまで歩いて行きました。住宅街を通り抜けていくのですが、途中に古い大きなお屋敷があって、お庭に巨大な木蓮の樹が植わっており、春には大ぶりな(でもチューリップみたいでかわいい)白い花がたくさん咲き…

セカンドキャリア本をあれこれ読む

現在勤めている職場はあと数年で「定年」になるので、最近はよくセカンドライフやセカンドキャリアについて考えます。実際には定年後も嘱託や非常勤で働き続けることもできるのですが、コロナ禍でどんな業界にも様々な変化が訪れている昨今、あれこれと考え…

盧生の戸惑いがいじらしい

お能の稽古はここのところずっと『邯鄲』の舞囃子を続けています。もう一年近く続けていますが、どこまで行っても次々に課題が見つかって「仕上がる」ということがありません。平行して『邯鄲』の謡も稽古していますが、昨日はシテ(主人公)の盧生(ろせい…

ノンアルコールビールがどんどん面白くなりそう

ノンアルコール飲料専門ECサイト「MARUKU」さんからメールが届いて、アメリカはロサンゼルスのブルワリーが作っているというノンアルコール・クラフトビール“BRAVUS”の広告が載っていました。広告にも書かれていましたけど、「2015年にノンアルコール専門の…

知性は死なない 平成の鬱をこえて

與那覇潤氏の『知性は死なない』を読みました。2018年に単行本として出版された同書にいくつかの論考を加えた「増補版」です。 知性は死なない 平成の鬱をこえて 増補版 (文春文庫)その単行本をすでに読んでいた記憶があったので、増補分を中心にもう一度と…

視力がいいのに老眼なのはなぜ?

朝起きて新聞を読もうと思ったら、文字が少しぼやけて見えました。老眼鏡はかけているのに、です。これはまた一段と老眼が進んだかしら、それにしては急すぎるな……としばらく不安な気持ちで読んでいました。落ち着いて確かめてみると、左目だけが焦点が合っ…

フィンランド語 148 …日文芬訳の練習・その62

元日は「初詣」に行きました。これは年の初めにお寺や神社に行くことです。私はいつも自宅から一番近いお寺に行っています。ここは招き猫の伝説で有名です。昔々、ある殿様がお寺の門前を通りかかると猫が中に入るよう手招きしました。すると突然雷雨になり…

映画を早送りで見る

気がついたら,ここ数年映画をあまり見ていませんでした。以前は少なくとも週に一本は見るほど大好きだったのに、いまでは一年のうちでも数えるほど。しかも気になった過去の作品を動画配信サイトで購入して見ることは何度かあっても,映画館まで足を運んで…

歩きながら考える

もうひとつ、レベッカ・ソルニット氏の『ウォークス 歩くことの精神史』から。序章に出てきた「クリック一つで知のすべてをお約束します」という惹句がおどるCD-ROM版百科事典の広告についての話にもいろいろと考えさせられました。「クリック一つで」とその…

『ウォークス』を読んで筋トレの「おかしみ」を考える

レベッカ・ソルニット氏の『ウォークス』を読みました。「歩くことの精神史」という副題が付けられた大部の書です。歩行と思索、自然の中における歩行、都市における歩行などが、文学や宗教、社会運動や政治運動、はては革命、さらには女性と性と都市の公共…

筋トレとの距離感

ネットで検索をしているときに偶然見つけた、朝日新聞デジタルマガジン&[and]の「筋トレとの距離感」という連載記事を興味深く読みました。「筋トレブーム」にどちらかというと懐疑的な見かたをする、あるいは冷静な対応を勧める「筋トレ関係者」の意見を紹…

アメリカの高校生が学んでいるお金の教科書

「そもそもお金とは何か」から始まって、就職、転職、キャリア選択、貯金、会計、借金、投資、税金、保険はもとより、破産や詐欺、さらには老後資金にいたるまで、お金に関する基礎知識をわかりやすく解説した一冊です。ごくごく初歩的な基礎知識しか書かれ…

人混みが苦手です

自宅近くの豪徳寺へ初詣に行ったら、山門から本堂まで行列ができていました。人混みが苦手な私はそれだけで帰りたくなるのですが、そこはそれ「他の人だって多分同じ気持ちだろう」と思い直して列に並び、参拝を済ませて、毎年「破魔矢」がわりに買っている…