インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

2018-02-01から1ヶ月間の記事一覧

しまじまの旅 たびたびの旅 13 ……馬公の旧市街と燒餅

宿から馬公市の中心部までは車でも20分くらいはかかる距離。レンタルバイクの手配すらしていないノープランな私に宿の女将さんは呆れつつ、街まで行くという友人を呼んで送ってくれました。ありがたいことです。こんな感じで、バイクに二人乗りです。馬公の…

「遂次」通訳について

先日、一斉メールで通訳者にオファーを出し、採用者以外には返事を出さないエージェント(通訳者の派遣業者)「X社」の話を書きました。qianchong.hatenablog.com……と、またまた「X社」からオファーのメールが届きました。以前募集した案件の通訳者が足りな…

しまじまの旅 たびたびの旅 12 ……澎湖諸島へ

高雄に戻って、ほんの思いつきで、以前から行ってみたかった澎湖諸島へ飛んでみることにしました。高雄の小港空港から澎湖の馬公空港までプロペラ機で40分ほどです。澎湖諸島は台湾と中国大陸の間にあって、中心都市の馬公氏がある島を中心に円環状に島々が…

中壮年に至ってキャリアを捨てるすごさ

何週間か前、大江千里氏のこの記事を読みました。toyokeizai.net大江氏といえば、私たちの世代にはその高いキーの歌声でお馴染みの深いポップ・ミュージックのアーティスト。その氏がそれまでのキャリアを捨ててジャズに転向したことは知っていましたが、そ…

しまじまの旅 たびたびの旅 11 ……岡山

せっかく高雄まで来たので、十数年前に住んでいた岡山の街にも行ってみました。高雄からうっかり急行の「自強号」に乗ってしまい、一気に台南まで行っちゃったので、また各駅停車で岡山に戻ります。高雄の駅前はずいぶん変わっていましたが、岡山……ほとんど…

マルチタスクの乏しさを感じつつ和菓子づくり

和菓子ユニット「ユイミコ」さんの和菓子作り教室に参加してきました。ケーキなど洋菓子系の講座は多いですが、和菓子の講座は珍しいですよね。以前から一度やってみたいと思っていたのです。co-trip.jp作るのは季節感あふれる「蕗の薹」と「桃の花」を模し…

医療保険って何だったんだ

万一「くも膜下出血」を発症して、入院・手術・リハビリを受けると、全部でどれくらい医療費がかかると思いますか?先般、細君がこの病気にかかった際、私の両親や細君の親戚筋から「お金は大丈夫?」と声をかけられました。たまにしか帰省せず、親戚づきあ…

しまじまの旅 たびたびの旅 10 ……港園の牛肉麺

台湾南部の列車を延々乗り継いで、太平洋側から台湾海峡側にぐるっと回り込んできました。屏東が近づくにつれ、車窓は見渡す限りのビンロウ(檳榔)畑です。ビンロウはその種子を嗜好品として噛む文化があって、台湾で仕事をしていたときは現場のおっちゃん…

男の子はスポーツ好きが当然という同調圧力が苦手でした

周囲がこの話題で盛り上がってる脇でこんなこと書くのもアレですが、私、全然興味ないんですよね、オリンピック。だからここんとこ、新聞の紙面にもテレビのニュース(最近はあまり見ないけど)にもうんざり。特に子供たちを、五輪を頂点とする競争に駆り立…

しまじまの旅 たびたびの旅 9 ……「ひも式」降車ベル

この旅は主に台湾鉄道の各駅停車を使って、ゆっくりのんびり、なかば無計画に台湾を一周する心づもりでした。台湾は島全体がちょうど日本の九州ほどの大きさで、こういう旅行が比較的気軽にでき、旅行中にも「歩いて台湾一周チャレンジ中!」みたいなカード…

前車覆而後車戒。

先日、とあるファッションビジネス系の大学院における「華人率」の高さについて書きました。qianchong.hatenablog.comそれでいろいろと興味を持って、その大学図書館でこの本を借りて読んでみました。 誰がアパレルを殺すのかさすがファッション系の学部があ…

しまじまの旅 たびたびの旅 8 ……豆皮と池上弁当

池上の水田の近くで静かな一夜を過ごした後、朝ご飯を食べに「大池豆皮店」に行きました。宿から歩いて数分。駅前でこの宿を管理しているカフェの若いスタッフが「も〜絶対におすすめ! ぜひぜひ!」と絶賛していたお店です。商店街からは遠く離れた、住宅街…

Et tu, JETRO?

以前、エージェント(通訳者の派遣業者)のウェブサイトにこんな記事を寄稿したことがあります。haken.issjp.com現在、多くのフリーランス通訳者を悩ませていると思われる「仮案件とリリース」についてはこの記事に当たっていただければ幸いですが、エージェ…

しまじまの旅 たびたびの旅 7 ……そして誰もいなくなった

花蓮からまた各駅停車の電車に乗って、今夜はどこに泊まろうかしらと思っていたら、車内の乗客がどんどん減っていき、「玉里」という駅のあたりでついに私一人になってしまいました。窓の外には水田が広がっています。そうそう、この先にお米の産地として有…

日本語教師が外語を学ぶ必要について

人工知能(AI)や情報通信技術(ICT)は日本語教師の仕事をうばうのか。そんな問いをテーマの一つに掲げた日本語教育関係のセミナーに出席してきました。もとより日本語教師ではない私は少々場違いではあったのですが「日本語教育とAI、ICT」というテーマが…

しまじまの旅 たびたびの旅 6 ……肉圓と鵝肉と麻糬

各駅停車で花蓮までやってきて、次の南下する各駅停車の発車までちょっと時間があったので、雨の中、花蓮の街をぶらぶらしました。とはいえ市の中心部まで行くほどの時間はなく、駅近くの住宅街を歩き、人の家の裏庭のようなところを通り抜け、線路のガード…

「頭でっかち」は先鋭化する

またまた「SUSONO(すその)」のトークイベントに参加してきました。今回のテーマは「食べる」。作家・ジャーナリストの佐々木俊尚氏と、オイシックスドット大地・代表取締役会長の藤田和芳氏の対談がメインのイベントです。susono.life有機野菜やオーガニッ…

テレビを見続けると××になる?

居間、台所、寝室。小さな家の中に、テレビが三台も。晩年のお義父さんは、日がな一日テレビを見ていました。テレビって、BGMがわりにつけているとついダラダラと見続けてしまいがちです。それでお義父さんは、みるみる認知症が進んでいったような印象があり…

しまじまの旅 たびたびの旅 5 ……羅東の肉羹

台湾の東海岸を南下して、宜蘭の街をぶらぶらしたあと、三つ先の「羅東」駅で降りました。Airbnbで見つけた宿がこの駅の近くだったからです。特に観光地というわけでもなく、駅前もいたって普通のたたずまい。着いてから知ったんですけど、この羅東は大きな…

続ける習慣について

「三日坊主」のことを中国語で“三天打魚兩天曬網(三日漁をしたら二日網を干す)”といいます。三日働いて二日休むなんて、現代ではむしろ理想的な仕事の仕方じゃないかと思いますけど、まあそれは脇に置いて……。留学生の通訳クラスで英語から日本語へのサマ…

しまじまの旅 たびたびの旅 4 ……福隆弁当

各駅停車で宜蘭へ向かう途中、弁当で有名な福隆で下車してみました。もともとは駅のホームで売っていた駅弁らしいですけど、今は駅前に何軒もお弁当屋さんが並んでいて、それぞれの味を競っているらしいです。一番手前にあるお店で買い求めました。観光シー…

NHK受信料は支払います

昨年の暮れに、東京新聞で山田健太氏の寄稿を読みました。巷間かまびすしいNHK受信料の支払いの是非に関して、「極論すればNHKを見ても見なくても(中略)社会の公共財として、みんなで少しずつ負担して公共的なメディアを支えることで、民主主義の発展に寄…

城南エリアの淡麗系ラーメン三選

例によってほうぼう食べ歩きを極めた末の厳選、というわけではまったくなく、単に私が好きで、なおかつ自宅からも比較的近いので何度も行っているお店です。 麺や維新 「特醤油らぁ麺」は味玉、豚チャーシュー、鷄チャーシュー、ワンタンが載っている豪華版…

しまじまの旅 たびたびの旅 3 ……八斗子

十数年前、台湾に住んでいた頃に見たMV(ミュージックビデオ)の一場面が、なぜか心に残っていました。楊家成(ジェレミー・ヤン)という華人歌手*1の歌う『妳的理由』という曲のMVです。楊家成 - 妳的理由 (官方版MV)この背景にぽつんと浮かんでいる小島は…

代喜先生夫妻のこと

小学生の頃、土曜日の午後に絵を習っていました。今となってはちょっと信じられない感じがしますが、当時の小学校は土曜日も「半ドン」で授業がありました。給食は出ないので、授業が終わって家に帰り、お昼を食べてからバスに乗って、駅前の団地の公民館で…

しまじまの旅 たびたびの旅 2 ……栄養サンドイッチ

基隆に行くんですけど、おすすめの食べ物はありますか? ……と台湾の留学生に聞いたら、多くの人が推薦してくれたのが“營養三明治(栄養サンドイッチ)”でした。泊まった旅館がちょうど廟口夜市のそばで、その屋台も夜市の中にありました。ちなみにこの夜市、…

『英子の森』を読んで身悶える

松田青子氏*1の小説『英子の森』を読みました。 英子の森 (河出文庫)文庫版の帯に、翻訳家の鴻巣友季子氏による解説の一部が惹句として載せられています。 おもしろい。そして怖すぎる。さあ、みなさん、手にとってください、読んでください。「グローバル英…

しまじまの旅 たびたびの旅 1 ……基隆港の地標

台湾北部の港町、基隆*1。観光写真によく写っている「KEELUNG」の文字が、以前から気になっていました。ハリウッドサインみたいですよね。2015.7.31 基隆港 KEELUNG 地標台湾へ行ったらぜひアレを間近で見てみたい。というわけで昨年の春に出かけてきました…