インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

「つれあいにモノ申す」が気持ち悪い

東京新聞の朝刊に、週に一回掲載されている「つれあいにモノ申す」というコーナーがあるんですけどね(過去の掲載分はこちらから)。読者が「長年連れ添った夫や妻への注文」を投稿するコーナーなのですが、ほとんどは妻から夫への不平不満や愚痴で、読んでいてこれほど気分の悪くなるものもありません(なら読まなきゃいいんですけど)。

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気分が悪いのは不平不満や愚痴ではなく、ここに登場する年配の男性諸氏の、あまりにもあまりな振る舞いの数々が、です。しかし、毎週毎週そういう男性ばっかり登場するので(というか「モノ申す」だから、そういう投稿を選んでいるんでしょうけど)、私としては少々「ホントかよ?」と疑問を呈したくなります。ホントに世の中の男性、なかんずく高齢の男性はこんな「クソジジイ」ばっかりなんでしょうか(おっと失礼)。何だか、サラリーマンはみんながみんなメタボで恐妻家みたいな「サラリーマン川柳」に通じるものを感じます。

しかし、現実には高齢者に限らずこういう男性は世に溢れているようで、細君に聞いた話では、知人の女性の夫は、その女性が風邪で寝込んでいる時に起こしに来て「オレのご飯は?」と聞いたとか、また別の知人は、これも風邪で寝込んでいる時に台所のシンクの洗い物をそのままにしていたら、夫が起こしに来て「洗い物がたまってるぞ」と宣ったとか。

東京新聞の「つれあいにモノ申す」欄は、深刻な人生相談的テイストというよりは、夫のとんでもなさを暴露し合う「大喜利」的なノリではあると思うんですけど、同じ男性の立場からするとちょっと情けないというか悔しいというか……で気分が悪くなってしまうのです。

この欄には毎回5つほどの「告発」が載るのと同時に「感謝編」や「家庭編」と題して逆のパターン、つまり夫婦の仲睦まじさを報告するものや、「デキた夫」の自慢なども1つ載っています。まあ一服の清涼剤的な配慮なんでしょうけど、こちらは他人ののろけ話を聞かされているようなもので、「大喜利」的な面白さがありません。

私はこんなのを新聞の朝刊に載せる必要があるのかって、それこそ東京新聞に「モノ申」したいくらいなんですけど、ここまで書いて、ふと思いました。そうか、この欄は「とんでもなさ」をこれでもかとばかりに並べることで、読者に「ウチはここまで酷くない。よかった……」と思わせる効果があり、かつ「人の不幸は蜜の味」的にけっこう楽しんで読んでいる層があるのかもしれないと。う〜ん、悪趣味です。そして、そういう趣味の悪さが一読気分の悪さを催させるのかもしれないと思いました。