インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

中高年の「痛さ」が感慨深い

毎朝ジムで「朝活」をしているのですが、周囲を見回してみると30代から40代、50代とおぼしき「おじさん」方が圧倒的多数を占めています。女性もいらっしゃいますけど、やっぱり朝のこの時間は男性サラリーマンが中心なんですね。こういうところにも、日本社会の特質が現れているように思います。

ジムではみなさんそれぞれのメニューに没頭しているのでお互い没交渉なのですが、マシンのインターバルや、あとロッカールームなどで観察していると、そうしたおじさん方の「生態」が見えてきて面白いです。脱いだウェアをぐちゃーっと床に広げている方あり、スパの湯船に頭までドブンと潜る方あり、全裸でロッカールームを歩き回る方あり。もちろん控えめで折り目正しい方も多いですけど、それだけにこうした「傍若無人系」のおじさんは目立ちます。たぶんご自宅でも同じように過ごされているんだろうな。そして家族から「ちょっとお父さん、やめてよ」などと言われているんだろうな……おっと、大きなお世話でした。妄想で決めつけちゃってごめんなさい。

しかしまあ、自らも紛う方ない「おじさん」である私にとっては、人の振り見て我が振り直せです。ただでさえ世間では「おじさん」「おっさん」というのは疎まれる存在のようですから、身の処し方には気をつけなければいけません。だいたい私自身だって、満員電車内でさまざまな意味で異臭、もとい、異彩を放ってらっしゃる「おじさん」には少々困惑しているんですから、ええ。

先日ネットを検索していたら、偶然こんな記事にたどり着きました。というか、こういう記事は何度も繰り返しネットに登場するのであまり新味はないのですが、この記事にある「痛い若作り」というのにちょっと興味を引かれたのです。

dot.asahi.com

というのも、日頃新聞(紙の)を取っていて、その広告のほとんどが中高年向けのものである点が実に感慨深いのと同時に、その広告に一定の傾向があることに最近気づいたからです。それが取りも直さず「若作り」です。まあ若作りと言って悪ければ「アンチエイジング」とでも言い換えましょうか。全面広告で頭髪のケアあり、膝や腰や肩の薬あり、怪しげな回春系サプリあり……。

ここ数日は新聞の折り込みにサントリーセサミン」の広告が入っていて、これがまた「どストレート」に若作り願望訴求型でした。「ええっ、昭和20年代生まれ!?」とか「同窓会へ行った。クラスでいちばん美人だった子より、いまは私のほうが、若く見える」といったキャッチコピー、あまりにストレートで「エグ」くて、私は思わず笑っちゃいました。

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こういう折り込みが連日入るということは、それだけ市場があり、こうしたコピーが心に届く客層もあるのでしょう。正直、私だって、フォーエバーヤング的な言辞に心動かされないわけではありません(否定の連続ですね)。でも……世のおじさんが疎まれるのはまさにこういう「ギラギラ」して周りがあまり見えていないところなのでしょう。セサミンの広告はシンプルでおしゃれな作りですけど、その本質は「痛い若作り」や「傍若無人系」のおじさんとどこか通底しているなあと思うのです。