インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

フィンランド語 38 …生まれ年と様格

教科書に、生まれた年や場所を聞く会話が出てきました。

Milloin sinä olet syntynyt?
いつあなたは生まれましたか?
Syksyllä, lokakuussa.
秋です。10月です。
Minä vuonna?
何年にですか?
Vuonna 1974.
1974年です。
Missä?
どこで?
Kööpenhaminassa, Tanskassa.
コペンハーゲンです。デンマークです。

最初の質問は、先回学んだ現在完了形です。日本語だと「生まれた」だから過去なんじゃないかと思いますけど、生まれた「過去の経験」が現在まで「継続」しているから現在完了形なんでしょうね。

その次で、季節の「秋(syksy)」が所格の「syksyllä」に、月の「10月(lokakuu)」が内格の「lokakuussa」になっていて、それぞれ違う格を取るんですね。日本語だとどちらも「〜に(秋に/10月に)」となるところです。

その次の「Minä」は人称代名詞の「私(minä)」かと思いきや、疑問詞「何(mikä)」の様格なんだそうです。紛らわしいなあ。様格は「〜のときに」を表す格だそうで、語尾が「-na」、または「-nä」になります。月は内格を取るのに、年は様格を取るのね……覚えるしかありません。ちなみに「年(vuosi)」も様格の「vuonna」になっています。

「1974年」は、英語だと「nineteen seventy four」みたいに「19/74」と分けて言えますけど、日本語だと「せんきゅうひゃくななじゅうよねん」としか言えませんよね。「いち・きゅう・なな・よねんに生まれました」とは普通言わないもの。フィンランド語もそれと同じで、律儀に数字を言わなければならないそうです。しかし「1974」は「tuhatyhdeksänsataaseitsemänkymmentäneljä」と長大です。自分で言うならまだしも、フィンランド人にこれを言われて一発で聴き取れるかしら。

その次の「Missä」は「どこで?」ですけど、きちんと全部言うなら「Missä sinä olet syntynyt ?」なんでしょうね。これも現在完了形です。

授業ではこの他に、誕生日を言う練習もしましたが、月は例えば「9月(syyskuu)」なら「syyskuun」と属格にして「9月の」とすればよいのに対して、日は序数なのでまず序数特有の語幹にして、さらに様格にしなければならないそうです。私は9月24日生まれなのですが、そうすると……

Milloin sinä olet syntynyt ?
いつあなたは生まれましたか(あなたの誕生日は)?
Minä olen syntynyt syyskuun kahdentenakymmenentenäneljäntenä päivänä vuonna tuhatyhdeksänsataakuusikymmentäneljä.
私は1964年9月24日に生まれました。

……となるのですね。さらに長大です。

序数は……

1 ensimmäinen
2 toinen
3 kolmas
4 neljäs
5 viides
6 kuudes
7 seitsemäs
8 kahdeksas
9 yhdeksäs
10 kymmenes
11 yhdestoista
12 kahdestoista
13 kolmastoista ……

……なのですが、このうち「-nen」で終わる序数は語尾の「nen」を「se」に、「-s」で終わる序数は語尾の「s」を「nte」にします。それで「24(kaksikymmentäneljä)」が「kahdentenakymmenentenäneljäntenä」になるわけです。これまた長大です。また11から19の「-toista」は変化させず、例えば「11日」だったら「yhdentenätoista」とするそうです。

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Missä sinä olet syntynyt ?
Minä olen syntynyt Yokohamassa, Japanissa.