ここ数週間来の寒波に耐えかねて、オイルヒーターを買いました。
デロンギ オイルヒーター サーマルカットフィン8枚 【8~10畳用】
薄い羽のようなプレートが何枚もついた、デロンギのオイルヒーターです。この形を見ていると、中国の大学の留学生寮にあった「暖氣(nuǎnqì/スチーム暖房)」を思い出します。中国のそれは(昔の日本の小学校にもあったように記憶していますが)鋳物でできた「羽」がいくつも連なった形で、その中を集中暖房室のボイラーから送られてきた蒸気が流れているのです。
私が留学していた天津市は北京のやや南に位置して、緯度的には新潟や仙台と同じくらいだと思いますが、冬の寒さはかなり厳しく、川や池にスケートができるくらいの氷が張ることもあるくらいの土地です。でも部屋の中はスチームが効いていて、Tシャツ一枚で過ごせるくらい暖かい。大陸の乾燥した気候と相まって、洗濯物もスチームのそばにかけておけばすぐに乾くなど、とても快適な冬の生活でした。
そこへ行くと東京の冬は、部屋の中の寒さという点では一番厳しいですよね。日本でも北海道あたりだったら暖房設備も充実していて、部屋や窓の作りも防寒仕様のはずですから快適だと思います。そういえば昨年の春にフィンランド利用した民泊にもスチームがついていて、本当に快適でした。東京の建物はやはりその点「中途半端」です。中国でも同じような位置にあるのが上海で、今はどうだか分かりませんが、昔は「上海も東京も、冬がつらいね」と知人の上海人が言っていました。
▲窓の下にでっかいスチーム設備が見えます。
今回買ったデロンギのオイルヒーターは一番安いタイプのものですが、じわっと暖かくなって、ほんの少しだけ「暖氣」の温もりを思い出させてくれます。でもやっぱりスチームに比べると非力なのは明らか。しかも電力消費量が多いので、これ買ってからもう何度もブレーカーが上がっちゃってます。オイルヒーター・ドライヤー・オーブンの三つを同時に使うともうダメですね。炊飯器も意外に電力を食うので、炊事中はオイルヒーターを切るかパワーを絞るかしています。
エアコンの暖房は乾燥して肌がかゆくなるから使いたくないし……つくづく東京の冬は過ごしにくいなと思ったことでありました。