インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

キャッシュレス化をとっとと進めてほしい

一昨日の東京新聞朝刊、電子マネーで給与支払いができるようにする規制緩和は、外国人労働者の受け入れがその背景にあるのでは、という記事。なるほど。でも「給料日にお金をおろそうと銀行で行列せずに済」む以外に利点が思い付かないというのは、ん~、どうでしょう。

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いまどき給料日に銀行やATMに並んで現金を引き出すという方がそんなにたくさんいるのでしょうか。給料振込口座から各種支払い用口座に振り込むという方は多いでしょうけど、そんなに現金持ち歩かないでしょ……と思っていたら、周りから「いや、そんなことない。現金依存は、日本ではまだまだ強いよ」と言われました。「年金の支給日に、現金を下ろすために銀行に行くお年寄りも多いよ」「使いすぎを防ぐためにカードは持たず、使途別に現金を封筒に入れて管理するといった家計術も人気らしいよ」とも。

私自身はもうかなり前からネット銀行やネットバンキングしか使っておらず、銀行の窓口やATMに並ぶことはほとんどなくなりました。給料の振り込みも各種支払いも誰かへの振り込みもすべてパソコンやスマホで行っていますし、日々の買い物もほとんどすべてカードや電子マネーで、現金は持ち歩きません。特に小銭は全く持ち歩かなくなり、緊急避難的に必要なときに備えて一万円札を一枚か二枚、カード入れに忍ばせているだけです。

買い物も、現金しか使えないお店には行きません。カードが使えるけど一定金額以上じゃないとだめ(これはカード会社にもよるけど、ルール違反らしいですね)というお店にも行きません。スーパーではカード払い専用のレジに並びます(最近増えてきました)。そうやって徹底的にキャッシュレスな生活を目指しています。先般、北欧諸国を旅行して、多くの国がキャッシュレスを進めていて現金をほとんど使わず、それがとても便利だった(なにせ、海外旅行だというのに両替をしなくていいのですから)という経験にも刺激されて、ますますその傾向が強まりました。

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https://www.irasutoya.com/2016/03/blog-post_390.html

こう言うと、カードや電子マネーだけしか使えなくなれば手数料支払いが負担になる零細小売業者が取り残されるとか、お金のやりとりがすべてデータとして誰かの手に渡るからプライバシーが侵されるといった意見が出そうですが、中国をはじめとするキャッシュレス化やフィンテックの進んだ国々を見ていると、そうとも言えず、むしろデメリットよりはメリットの方が上回っていると思えるのですが……。

キャッシュレス化のメリットとデメリットに関しては、こちらのサイトが参考になりました。

no-genkin.com

先日も「Apple Pay」のマークが張られたお店でスマホ支払いをしようとしたら、店員さんが操作に慣れていないのか、結局使えませんでした。まだまだ発展途上なので色々不備はあるけれど、さっさとキャッシュレス化を進めてほしい。その意味で上記の記事も、隠された意図の発掘という点ではジャーナリズムを感じる一方で「給料日にお金をおろそうと銀行で行列せずに済」む以外に利点が思い付かないというのはやや無理があるのではないかと感じました。

追記

ここまで啖呵を切っておいて何ですが、私、お稽古事の月謝だけは現金でお渡ししています。しかも「ピン札(新札)」をお渡ししたいので、わざわざ古いお札を新札に両替してもらうためだけに銀行の窓口に並び、これもわざわざ鳩居堂みたいな和紙製品の専門店に行って熨斗袋を買い、それに入れて手渡し。なんたる旧態依然の行為でしょうか。

暮らし全般をキャッシュレス化に徹するなら「お月謝」も銀行振り込みにしてもらえばいいんです。だいたい私、お能のお師匠さんにメールで入門をお願いしたくらいの「不届き者」ですから。だけど、それはなんだか風情がないような、芸事が上達しないような気がするから自分でも激しく矛盾しているなと思います。